整体とオステオパシーとカイロプラクティック

札幌で治療院を開業して早18年、その前の東京での書生時代も含めると26年以上を治療師の世界に籍を置いていることになります。

カイロプラクティックの専門学校に2年、あん摩・マッサージ・指圧の専門学校に3年お世話になり、専門学生時代も含め、その後もいくつかの治療院にお世話になっていました。その他の研究会、勉強会、セミナーなども当然ながら治療業界のもです。

時々ふと思うのは、自分の職業はいったい何なのだろうかということです。

国家資格としては、「あん摩・マッサージ・指圧師」ということになりますが、今の自分の治療形態から考えると、なんかしっくりこない響きです。

では、「カイロプラクター」はどうか。

これも違います。

それでは、「オステオパス」

これでもない。

それじゃー「整体師」

う~ん、やっぱりこれでもない。

気功師、祈祷師、魔術師、ペテン師・・・ん”?

わしゃーいったい何者なんだ!

結局のところ、法的には、「あん摩・マッサージ・指圧師」ということになり、それ以外の場合は治療家か治療師というところがいまのところ一番妥当な感じです。

整体、オステオパシー、カイロプラクティックとそれぞれ呼び名の違う徒手施術法が存在しますが、これらは何がどう違うのでしょうか?

オステオパシーは、1874年に、カイロプラクティックは1895年に共にアメリカで生まれた治療法です。

整体は、これらオステオパシー、カイロプラクティックの影響をかなり受けていると思います。大正から昭和期にかけて日本にオステオパシーとカイロプラクティックが入ってきました。これらをアレンジして様々な整体法が生まれたようです。

因みに、今では国家資格となっている指圧もそのルーツを探るとオステオパシーなどの脊椎矯正法に行きつきます。私がお世話になった長生学園の長生療術もオステオパシーにその起源があるのです。

カイロプラクティックもオステオパシーの影響を少なからず受けているでしょうし、その後もお互いが相互に影響しあっていると思います。

私がお世話になった、塩川スクールの塩川満章ドクターに聞いた話では、B.J.パーマーがHIO(ホールインワンテクニック)を開発するヒントになったのは、日本の柔道なのだそうです。柔よく剛を制すの如く、小さい人が大きな相手を投げ飛ばすのを見て、体の小さかったB.J.パーマーは感動したそうです。そして、ここからHIOを開発するに至ったということなのです。

この様に考えると、オステオパシーもカイロプラクティックも整体もお互いが何らかの繋がりがありますので、これじゃーどれも、おんなじじゃないか!と突っ込みを入れたくなるのも当然です。

現在は、それぞれの治療法が、それぞれを意識し、ある意味それぞれを認めつつも、また批判もしているのです。

私の友達に聞いた話ですが、彼が通っていたカイロプラクティックの専門学校の入学式で、学長の挨拶があり、「君たちは、単なる整体師とは違うんだ!」と叱咤激励されたそうです。

これってどうなのでしょう。自分たちのカイロプラクティックは整体よりも上だとでも言いたいのでしょうか。

また、ある療術の会合でカイロプラクティックの話をしたら、皆に袋叩きの様に批判され、吊し上げられてしまったと聞きます。

なんか敵対心の様なものを感じ怖いです。お釈迦様は「人間は等しく愚かだ」と言っていますが、なんだか情けなくなってきます。

実際は、それぞれの成り立ちから考えても、オステオパシーもカイロプラクティックも整体も厳密に言えば線引きはできないと思います。

また、同じカイロプラクティックの中でも、ディバーシファイド、HIO、ガンステッド、トムソン、ピアーズ、SOT、アトラスオーソゴナルなど様々なテクニックがあり、ひとくくりにカイロプラクティックとしていますが、それぞれに共通するところもあれば、かなり違う部分もあるのです。

オステオパシーや、カイロプラクティックはアメリカでは大学で教えられているだけあって、系統的に理論的に学問としての体系が出来上がっています。

それと引きかえ、日本の整体は玉石混交という状態は否めません。しかし、だからと言って、整体がレベルが低いというのは間違えです。実はアメリカの学位を持ったカイロプラクターでも玉石混交なのです。

先日アメリカから一時帰国した患者様からこんなお話を伺いました。アメリカでもカイロプラクティックの良い先生を見つけるのは難しいそうで、下手なカイロプラクティックの治療を受け、調子が悪くなり、別のカイロの先生に治してもらったと言っていました。

アメリカでも技術の差はかなりあるのです。この点は日本も同じですが・・・

本当に治す技術ということになると、学位や称号、ライセンスなどは全く役に立たなくなります。

昔読んだ剣豪の話に似たようなことが書かれていました。剣の戦いにおいて相手が「~流の師範」とかの肩書のある人ほど真剣勝負に弱いと書かれていました。肩書と実力は別物なのです。

日本は敗戦国です。戦後の日本はアメリカのものに憧れました。科学という名のもとにオステオパシーもカイロプラクティックも、日本人には過大に評価されたのではないでしょうか。

カイロプラクティックの3本の柱に「哲学」「科学」「芸術」がありますが、カイロプラクティックは科学なのでしょうか。今の医学が科学ではない様に、カイロプラクティックもまた然りだと思います。

ただ、整体よりは学問としての説得力があると思います。これが整体を下に見る原因なのかもしれません。

福沢諭吉の「学問ノススメ」に、その答えの様なものを読み解くことができます。

「天は人の上に人を造らず人の下に人を造らずと言われている__人は生まれながら貴賎上下の差別ない。けれども今広くこの人間世界を見渡すと、賢い人愚かな人貧乏な人金持ちの人身分の高い人低い人とある。その違いは何だろう?。それは甚だ明らかだ。賢人と愚人との別は学ぶと学ばざるとに由ってできるものなのだ。人は生まれながらにして貴賎上下の別はないけれどただ学問を勤めて物事をよく知るものは貴人となり富人となり、無学なる者は貧人となり下人となるのだ。」

これによると、学ぶ者は尊ばれ、学ばないものは蔑まれる、ということなります。だから学問を修めましょう!というのが福沢諭吉の持論です。

実際の臨床の現場では、座学だけのペーパードライバーでは全く通用しません。学問として発展したものを、実際に使える技術として昇華して行くことが大切で、ここからは一人一人の総合力となります。

科学という学問の段階は、万人向きの段階です。これを更に高め、感性、感覚のレベルに上げ、個の職人技になった時に初めて現場で使える自分の技術になるのです。

それなりに結果を出している治療家の先生は皆、自分だけのオリジナルの型と技を持っています。

結論としては、オステオパシーもカイロプラクティックも整体も本質は同じで、それを行う術者のレベルによって、その差が出るということではないでしょうか。

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肩こり・腰痛・坐骨神経痛・椎間板ヘルニア・ぎっくり腰・めまい・頭痛・脊柱管狭窄症・自律神経失調症・五十肩・膝の痛み、股関節の痛み等、様々な症状の根本原因を改善する整体治療院 「札幌 キネシオロジーの谷井治療室」です。

札幌市営地下鉄大通駅から徒歩3分と好アクセスです。

ご予約は 011-261-7866 にお電話下さい。

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北海道札幌市中央区南2条西5丁目6-1ロジェ札幌25-901

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札幌 谷井治療室の骨盤矯正

骨盤矯正を取り巻く環境

札幌整体治療院 谷井治療室 骨盤画像骨盤矯正という言葉は、札幌の街にもあふれかえっており、我々のようなオステオパシー、カイロプラクティック、整体などの治療院、整体院がその専門であるとの自負もあるのですが、近頃は美容関連のエステティックサロンや、癒し系のサロンでも「骨盤矯正」という文字が目立つようになりました。

我々の様な治療院、整体院の業界でも、国家資格の保有者と無資格の整体師、療術師などが混在している状況ですが、美容関連のエステティックサロンでは、国家資格という面でいえば、そのほとんどが無資格者ではないかと思われます。

整体もカイロプラクティックもオステオパシーも、日本では法的に国家資格として認められていないため、僅か数ヶ月で「骨盤矯正が出来るようになります」などのキャッチコピーで生徒を集めている団体もあるのが現状です。

整体などの治療業界も、エステなどの美容業界もそれぞれの自主基準で修了証や認定証を発行しておりますが、これらは法的には何の効力も持たない、何も担保しない紙切れ同然のものなのです。

骨盤矯正の難しさ

私が治療の業界に入って一番初めにお世話になったのが、カイロプラクティックです。このカイロプラクティックのテクニックの中にも、それぞれの特徴があり、その当時教えていただいたテクニックで、骨盤を直接矯正する主なテクニックを以下に示します。

  • ディバーシファイドテクニック(多種多様なという意味)
  • ガンステッドテクニック(開発者のCS.ガンステッドD.Cの名前に由来)
  • トムソンテクニック(開発者のクレイ・トムソンD.Cの名前に由来)
  • PSTテクニック(ピアーズ・スティルワーゲンテクニック:開発者のウォルター・ピアーズD.CとスティルワーゲンD.Cの名前に由来)
  • SOT(仙骨後頭骨テクニック)

(*D.Cとは、ドクター・オブ・カイロプラクティックの略で、カイロプラクティックのドクターの学位を持つものに与えられる称号です。)

私もこの中で今の臨床で実際に使っている骨盤矯正のテクニックはSOTくらいですが、それ以外のテクニックも臨床の基礎にはなっていますので、今でも随所でその考えを活用させていただいています。

ディバーシファイドやガンステッドテクニックは、骨盤矯正の中でも大変難しいテクニックで、その技術の習得に多くの時間と訓練を必要とします。

トムソンやピアーズテクニックになるとトムソンテーブルやハイロ―テーブルの力を借りるため、骨盤矯正の技術習得がかなり楽になります。

そして、SOTによる骨盤矯正は技術的にはさらに簡単になりますが、そのための診断の力量が必要とされます。また、SOTの場合骨盤矯正用の楔形のブロックを使用しますが、これも教科書通りに使っていたのでは、それなりの結果しか望めず、その上を目指すには、やはり職人技というものが必要になってきます。

これらの様に、骨盤矯正と言っても様々な方法や理論が存在し、その技術の習得にも相当の時間と訓練を必要とするのが事実です。

美容としての骨盤矯正

エステティックサロンや癒し系のサロンなどで行われている骨盤矯正とはいったいどのようなものなのでしょうか?

骨盤矯正とともにヒップアップ矯正、バストアップ矯正、O脚矯正などと、看板にうたわれているのを札幌のあちこちで見かけますが、そもそも骨盤矯正の目的が違うような気がします。

私も男なのでこの様なサロンに行ったこともなければ、当然このようなサービスも受けたこともありません。なのでこの様な骨盤矯正に関しては何も語る資格はありませんが、メディアなどで紹介されたものを見ての判断では、健康よりも見た目重視といったところではないでしょうか。

本来の美容とは、体が健康であって初めて成し遂げられるものです。健康を度外視して見た目だけを繕うという骨盤矯正は、百害あって一利なしと思いますし、本来の美容と健康という概念から言ったら、本末転倒なのです。

骨盤はその可動性が少ない関節で構成されています。特に仙腸関節(せんちょうかんせつ)は、数ミリの可動域しかありません。この数ミリしか動かない関節にズレを生じてしまうと、全身に大きな影響が出てしまいます。そのため、カイロプラクティックやその他の治療法においても重要視される部位なのです。

こんな大切な骨盤を見た目重視で安易に矯正してしまうと、その後全身に与える影響は計り知れません。これでは、角を矯めて牛を殺す(つのをためてうしをころす)の諺通りになってしまいます。

これは、美容として理想と現実の差を一気に埋めようとする欲望を持つ利用者の方々にも問題があります。本当のヒップアップとは、食事や運動なども交えて健康的に骨盤を矯正することからでしか得られないのです。

骨盤がズレてしまうだけで、腰痛、肩こり、頭痛、生理痛、痔、便秘、下痢、自律神経失調症など様々な症状に見舞われます。

見た目重視で不健康になることは、これほど愚かで恐ろしいことなのです。骨盤を正しく機能的に矯正することが、真の健康を手にする王道なのです。

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不眠症の治療は体から

札幌整体治療院 谷井治療室 不眠症画像

谷井治療室にお越し下さる患者様の主訴は、腰痛や肩こり、ぎっくり腰などの筋骨格系の問題に由来すものが多いのですが、より細かく問診をしてみると、「最近あまり眠れていないのです」「なかなか寝付けない」「夜中に何度も目が覚める」「もう少し寝ていたいのに明け方に目が覚めてしまう」「寝ても疲れが取れない」「寝た気がしない」などと不眠症の症状を訴える方がいます。

日本人の成人の20%が慢性的な不眠を訴えており、日本人成人の15%が日中に過剰な眠気を感じているそうです。

厚生労働省の平成25年「国民健康・栄養調査」では、睡眠に関して以下のような特徴を示します。

睡眠の質の状況として、男女とも「日中、眠気を感じた」と回答した者の割合が最も高く、男性 37.7%、女性43.0%である。その他の項目では、「睡眠時間が足りなかった」と回答した者の割合が男性では 30 歳代、女性では 20 歳代および 40 歳代で約4割となっている。

情報ソース:平成25年「国民健康・栄養調査」の結果(厚生労働省)

また、最新のデータとなる平成27年「国民健康・栄養調査」では、調査結果のポイントとして、1日の平均睡眠時間が6時間未満の割合が増加ということが挙げられています。

睡眠の確保の妨げとなっていることについて、「特に困っていない」や「その他」を除くと、20~50歳代男性では「仕事」が最も高く、20 歳代31.6%、30 歳代39.3%、40 歳代40.5%、50 歳代32.2%である。

20 歳代女性では「就寝前に携帯電話、メール、ゲームなどに熱中すること」が33.3%と最
も高く、30 歳代女性では「育児」が32.7%、40 歳代女性では「家事」が27.9%と最も高い。

また、1日の平均睡眠時間別にみると、6時間未満の者では「特に困っていない」や「その他」を
除くと、男性では「仕事」「健康状態」、女性では「家事」「仕事」の順で高い。

睡眠の確保の妨げになっていることがある者のうち自分の睡眠の確保のために最も必要として
いることは、20~50 歳代の男性では「就労時間の短縮」、20 歳代の女性では「就寝前に携帯電
話、メール、ゲームなどに熱中しない」、40 歳代の女性では「家事のサポート」、60 歳以上の男女では「健康状態の改善」が最も高い。

平成27年「国民健康・栄養調査」の結果より

1日の平均睡眠時間が6時間未満の割合は、ここ数年で増加傾向にあり、睡眠の妨げになっていることは、男性では「仕事」、女性では「育児」「家事」が、睡眠不足の原因として挙がり、20~29歳の若者の睡眠不足の要因が、「就寝前に携帯電話、メール、ゲームなどに熱中すること」ということで、パソコン、携帯電話、スマートフォンの急速な普及による現代の世相を表しています。

1日の平均睡眠時間は、男女とも「6時間以上7時間未満」が最も高く、それぞれ33.9%、
34.2%である。1日の平均睡眠時間が6時間未満の者※の割合について、この10 年でみると、
平成19 年以降有意に増加している。

睡眠の質に関する項目については、1日の平均睡眠時間別にみると、6時間未満の者が、
男女とも全ての項目において有意に高い。6時間未満の者では、男女とも「日中、眠気を感じ
た」が最も高く、それぞれ44.5%、48.7%である。

※1日の平均睡眠時間が「6時間未満の者」とは、1日の平均睡眠時間が「5時間未満」又は「5時間以上6時間未満」と回答
した者である。

平成27年「国民健康・栄養調査」の結果より

この調査の対象は20歳以上の成人であるため、10代の中高生などのデータをとったら、「就寝前に携帯電話、メール、ゲームなどに熱中すること」という原因の睡眠不足がもっと増えるのではないでしょうか。

睡眠時間の不足と、不眠症が徐々にではあるが、確実に増えているのが現状で、眠らないという生活習慣から、眠れないという不眠症に移行しているものもあるのではないでしょうか。

不眠症を訴える患者様の身体をキネシオロジーや触診で調べますと、頸椎に特有の歪みを示します。この部分を段階的に調整していくと自律神経のバランスが整い睡眠に対する体の環境が整います。

パソコンや携帯、スマホ、などを扱っている姿勢は、どれも頸椎に不自然なストレスを与える姿勢で、ここから肩こりや首こりが恒常的になり、その結果として頸椎が歪み、最終的に自律神経のバランスを崩して不眠症になってしまうという構図がうかがえます。

風が吹けば桶屋が儲かるのことわざは、あまり関係のなさそうなものが繋がる因果関係を示していますが、パソコンやスマホと不眠症との関係はもっと信憑性が高いのです。

因みに風が吹けば桶屋が儲かるとは、以下の論法になります。(かなりのこじ付けです)

大風で土ほこりが立つ → 「土ぼこりが目に入って、盲人が増える 」→ 「盲人は三味線を買う(当時の盲人が就ける職業に由来)」→ 「三味線に使う猫皮が不足し、猫が殺される → 「ネコが減ればネズミが増える」→ 「ネズミは桶をかじる →「 桶の需要が増え桶屋が儲かる

不眠症と整体治療

不眠症の原因としての体の歪みへのアプローチは、その他の対策に先行してまず行うべきであります。重篤な不眠症の場合、自力でそのわだちから抜け出すのは容易ではありません。抜け出せないから不眠で苦しんでいるわけで、そういう時は頸椎を中心とした歪みの治療を考えることが不眠症回復への一番の近道になると思います。

身体が出来ていないと、意識や精神力もついてきません。カウンセリングなどで心の面から治そうとしても、体に歪みが強いと心にブレーキがかかってしまうのです。

例えば、インフルエンザに罹って高熱にうなされて寝ている時に、「さあ!気合を入れて仕事をしなさい」と言われても無理なことと同じで、まずは体なのです!

武道の世界などでよく「心」「技」「体」といいますが、本当はこの順番は間違っています。

正しくは、「体」「技」「心」もしくは、「体」「心」「技」が正しいのです。まずは体がしっかり整ってから出ないと、「心」も「技」もついてこないのです。

私の尊敬する中村天風師も、人間に必要な6つの力を以下の様に述べています。

  1. 体力
  2. 胆力
  3. 判断力
  4. 断行力
  5. 精力
  6. 能力

この様に先ずは「体力」=「体」なのです。不眠症も精神療法で治そうとしてもなかなか結果が芳しくないのは、そのためなのです。

体に歪みがあると、寝ていても力が抜けていないのです。患者様を診察台に寝かせ筋肉の硬さを触診すると、首や背中や腰の筋肉が硬く凝っていてカチカチの人がいます。ご本人様は仰向けに寝て力を抜いているつもりでも、歪みのため筋肉の凝り固まりが取れないのです。

これは、本人の意思とは無関係に力が入っているため、絶対に寝ていても力が抜けません。ということは、寝ていても筋肉は収縮という仕事をし続けているということです。

これでは、眠れないし、寝たと思っても疲れが取れないのも無理はありません。

しかし、頸椎や骨盤の歪みを矯正しますと、筋肉は無駄に凝る必要がなくなります。そして心身ともにリラックスした状態になるのです。

当院にお越しの不眠症でお悩みの患者様も、施術後はよく眠れるようになったと仰る方がたくさんいます。繰り返しになりますが、不眠症の治療は、まずは体のバランスをとることから始まります。

谷井治療室ではキネシオロジーで問題の箇所を調べ、オステオパシー、カイロプラクティック、MTS療法を軸とした独自の整体療法で、首こり、肩こりなどの原因を調整し全身のバランスを整えます。

病は気からといいますが、不眠症の治療は体からです!

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体の歪みと細胞の寿命

札幌整体治療院 谷井治療室 赤血球画像人の細胞は日々生まれ変わっています。私も学校などで「ヒトの細胞数は、60兆個あります」と教えられてきましたし、あん摩・マッサージ・指圧師の試験でもこのような問題が出ていて、正解は60兆個と答えていたと思います。

ところが、『人体生物学紀要』(Annals of Human Biology)という雑誌の2013年11・12月号に、「人体の細胞数の推定」という論文が載り、今までの定説を覆しました。これによると人体を構成する細胞数は37兆個になるそうです。

60兆個から37兆個になったからといって、それがどうしたの?・・・と言ってしまえばそれまでのことで、確かにどちらの数でも普段の生活にあまり関係ないし、どちらの数字も大変多いので、ピンとこないのは仕方が無いことでしょう。

60兆個から37兆個に減ったとしても、驚きが減ったということではありません。37兆個といえば、仮に動物の細胞の大きさの平均を10ミクロン位だとして、これを一列にならべれば地球を9周以上も回る膨大な距離に相当します。

もともと一個の受精卵から出発し、2倍、4倍、8倍・・・と自然の摂理の中でその数を増やし、最終的にこの数まで増えるのだから、まさしく人体は小宇宙であるし、これは驚嘆に値するものです。

「昔常識、今非常識」と言いますが、この様に定説が覆ることはよくあることですし、いつかはこの37兆個という数字も覆るかもしれません。

人の寿命は、ほとんどが100歳未満です。稀に100歳を超える長寿者もいますが、その人数は圧倒的に少なくなります。因みに現在生存している方で世界最長寿者は、イタリアのエマ・モラノ=マーティヌッジィさんで、117歳、日本人では鹿児島県の田島 ナビさんで、116歳です。凄いですね!

どんな長寿者も、37兆個の細胞が日々新陳代謝してバトンリレーをしながら肉体を維持しています。心臓の心筋細胞や、神経細胞は再生しないと学校で習いましたので、これら一部の細胞を除いて、人の細胞にはそれぞれの寿命があり、古くなった細胞は死んで、新しい細胞に切り替わっていきます。

個々の細胞の寿命には諸説ありますが、以下にそれぞれの細胞の寿命を記します。

  • 消化器上皮細胞 1日
  • 白血球(色々) 2~200日
  • 皮膚細胞    20~30日
  • 肝臓細胞    20日
  • 赤血球     120日
  • 筋肉細胞    6~12ヶ月
  • 頭髪      4~6年
  • 骨細胞      7年

これら細胞の寿命を見ると、いろいろなことが分かります。消化器の上皮細胞はたった1日の寿命しかないということは、消化管の粘膜上皮はそれだけ環境が厳しく重労働だということになります。確かに食べたり飲んだりしたものが次々と消化管に送り込まれて来ますので、それらの飲食物との摩擦や消化液の影響など細胞の寿命を短くする要因がたくさんあります。

最長寿の骨細胞でも約7年の寿命しかありませんので、肉体的には7年前の自分はもう存在しないということになります。

体の歪みと細胞の新生

人の体は様々な理由で歪みます。ある人は、上半身が右に傾き、またある人は左に傾きます。その他にも前後の傾きや左右への捻じれなどがあり、実際には様々な方向の歪みが複合しています。

カイロプラクティックやオステオパシー、MTS療法、整体治療などでは、これらの歪みを矯正します。歪みのある部分は、一部が縮んだ状態になっており、その反対側は引き伸ばされたようになっていることが多いです。

縮んだ側にも、引き伸ばされた側にも、関節包や靭帯、腱、筋肉などがあり、それぞれが無数の細胞でできています。

そして、その一つ一つの細胞は縮んでいる側では圧縮され潰されており、引き伸ばされている側には引っ張りの張力がかかっています。ここに重要な問題が潜んでいます。この歪みは細胞がその寿命を迎え新しい細胞に代わっても残り続けるのです。体の癖は癖として残ったまま細胞だけが新陳代謝していくので、細胞が新しいものに切り替わったからと言って、歪みまで治ってしまうということは決してありません。

この様に歪みのある部位は、血液やリンパ液の循環も悪くなりますので、せっかく新陳代謝で新しい細胞に生まれ変わっても、その細胞が置かれる環境は劣悪な環境になるのです。その結果これらの細胞は活力を失い、これらの細胞が集まって構成される、腱や靭帯、筋肉なども劣化した質の悪いものになってしまいます。

これがまた更なる歪み固定化の要因となり、病気慢性化の原因となります。慢性化した肩こりや腰痛の患者様の筋肉を触診すると、古タイヤのゴムの様に硬くなっており、明らかにその質の低下がうかがわれます。この様になってしまうと、いくら整体治療などで矯正しても、なかなか改善されないか良くなるとしても時間のかかる場合が多いのです。

筋肉細胞の寿命が6~12か月ということを考えると、カイロプラクティックやオステオパシーなどで段階的に歪みを整えていったとしても、全ての筋肉細胞が新しいものに切り替わるのに半年から1年はかかるので、仮に治るための条件が全て十全に整ったとしても、改善までにこれくらいの期間はかかるという計算になります。

体の歪みは諸病の原因になります。病院の入院病棟に行くと分かりますが、重病の人ほど背骨の歪みが酷いのに気づかされます。背骨が歪むと内臓も機能低下を起こしますので、免疫力も低下し病気に罹りやすくなってしまうのです。

この様に身体の歪みを慢性化させないために、谷井治療室ではMTS療法、カイロプラクティック、オステオパシー、整体治療などを独自に統合させることで、関節の歪みや機能不全の改善に対応しています。

せっかく生まれ変わってくる新しい細胞を、正しく整った身体という良い環境で迎え入れてあげようではありませんか。

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肩こり・腰痛・坐骨神経痛・椎間板ヘルニア・ぎっくり腰・めまい・頭痛・脊柱管狭窄症・自律神経失調症・五十肩・膝の痛み、股関節の痛み等、様々な症状の根本原因を改善する整体治療院 「札幌 キネシオロジーの谷井治療室」です。

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関節は動かさないと錆び付きます

札幌整体治療院 谷井治療室 錆びた南京錠画像私達人間は動物なので当然、動くことができます。そのために動くための様々な機能を与えられています。関節、筋肉、腱、靭帯などは、体を動かすためのパーツとなり、これらを使わないと確実に機能が低下していきます。

最も顕著な変化を示すのが筋肉です。廃用性萎縮(はいようせいいしゅく)といって、使わない筋肉はやせ細ってしまい、筋力低下を起こしてしまいます。

ドイツの発生学者のヴィルヘルム・ルー(Wilhelm Roux)は、ルーの法則を発表しました。

  • ●活動性肥大の原則
  • ●不活動性萎縮の法則
  • ●長期にわたる機能向上制限による器官の特殊な活動能力減退の法則
  • ●合目的的構造の機能的自己形成の原理

ちょっと難しい表現ですので、わかりやすい平易な表現で説明すると、筋肉は適度に使えば発達する。使わなければ衰える。使いすぎると機能低下するということです。

関節も使わないと、動きが悪くなります。極端な例を申せば、骨折などでギプス固定をすると、関節はカチカチに拘縮し固まってしまいます。よって術後のリハビリの目的は、この関節の拘縮をとり除くとともに落ちた筋力を回復させることにあります。

しかし、動かしているから大丈夫ということも当てはまらない場合があります。それは、特定の関節の拘縮、固着(フィクセーション)がある場合です。脊椎にも多くの関節がありますが、その全てが健全に可動性を保っていれば問題ありませんが、そのようなケースはほとんどといっていいほどありません。

背骨の関節のどれか一つでも動きが悪い所があると、そこから関節の錆び付きが始まります。一ヶ所動きの悪い関節があると、それを補おうとして、代償作用が起き、それ以外の関節がその部分よりも可動性が増えてしまう(カンパンセーション)ことがあります。これにより動かないところはますます動かないままになり、動き過ぎるところは、過可動性となり関節を痛めてしまいます。

関節内には滑液という潤滑液がありますが、関節を動かさないと、この滑液の回りが悪くなり、結果として関節が錆び付きを起こします。ドアの蝶番や、機械の歯車なども動かさなければ固まってしまいます。

人間は二十歳を過ぎる頃から老化が始まります。若いうちはその変化が緩やかなので、自分が老化していることに気づきませんが、40歳を過ぎてくるとそのスピードも速くなります。昔の化粧品会社のキャッチコピーに「25歳はお肌の曲がり角」というものがありましたが、25歳でも確実に老化が進行しているのです。

シニアの陸上競技の選手をしていた先輩から聞いた話では、シニア世代になると、どんなにトレーニングを積んでも、競技成績は毎年確実に落ちていくそうです。そして、トレーニングによってその落ちる程度をいかに少なくできるかが課題だと言っていました。

皆さんも思い当たることがあるのではないでしょうか。数年前にはできたのに、今はできなくなったことなど自分の体力、身体能力の低下を考えてみてください。

歩くスピードが遅くなったとか、階段の昇り降りがきつくなったとか、段差でつまずきやすくなったとかいろいろあると思います。

10年前と今の体力の変化は誰でもわかると思います。5年前、いや3年前でもわかるかもしれません。では昨日と今日とではどうでしょうか。実は、この変化は毎日起きているのです。当たり前のことですが、昨日より今日の方が1日分、細胞も老化しているのです。

人は毎日確実に老化しているのですが、その変化があまりにも微小なため、それに気づかないだけなのです。お肌の状態も、筋力も、柔軟性も、脳細胞も日々老化しているのです。

四苦八苦という言葉がありますが、私がお世話になっていた専門学校が仏教系の専門学校だったこともあり、仏教聖典をはじめ授業で私もこれらの事に触れる多くの機会をいただきました。

四苦八苦(しくはっく)とは、仏教における人の苦の分類で、 苦とは、「思うようにならない」ことを意味します。

根本的な苦を生・老・病・死の四苦とし、 根本的な四つの思うがままにならないことに加え、

  • 愛別離苦(あいべつりく) – 愛する者と別離すること
  • 怨憎会苦(おんぞうえく) – 怨み憎んでいる者に会うこと
  • 求不得苦(ぐふとくく) – 求める物が得られないこと
  • 五蘊盛苦(ごうんじょうく) – 五蘊(人間の肉体と精神)が思うがままにならないこと

の四つの苦(思うようにならないこと)を合わせて八苦と呼びます。

この様に、老いて病んで死んでゆくことは何人といえども避けられないことですが、その中でどのような心持で、しっかり生きていくかで心身の健康状態に大きな差が出ます。

よく健康長寿とか、ピンピンコロリといいますが、この様になるにはどうしたらいいのでしょうか。その答えは、自然に即した生き方をすればいいのです。こんなことを言うと身も蓋もないとお叱りを受けるかもしれませんがこれは真理であり、法則には逆らえないのでお許しください。

自然に即したとはどのような事かといいますと、楽をしないことです。筋肉も関節も動くためにつくられたものなので、一生涯、動かし続けることが大切です。ラマルクの用不用の法則がありますが、確かに使わないところは、その機能が衰えてしまうのです。筋肉も、脳も使わないと機能低下が著しくなります。

具体的にはどうしたらよいかといいますと、車などの乗り物に乗る機会を減らしてよく歩く、エレベーターやエスカレーターをやめて階段を使う、柔軟性の向上のためにストレッチ体操などを取り入れる。とにかく動かせるところを、動かすということです。

よく動かすとは別の表現をすれば、様々な刺激を与えるということです。筋トレも筋肉に対する負荷という刺激ですし、勉強は脳に対する刺激です。

この刺激を与えることには、ちょっとしたコツが必要です。人間の身体は同じ刺激に対しては順応(慣れ)ということが起きてしまい、ある時点からはその刺激に対しての反応が鈍くなってしまうのです。

例えば筋トレでも、同じ種目を同じ重量で、同じセット数、同じレップ数を繰り返していると、筋肉はそれに慣れてしまい、それ以上の筋力の向上は望めなくなります。これを回避するために、種目を変え、重量を増やし、セット数やレップ数に変化を付けることで慣れを防ぐのです。

また様々な刺激を体に与えるということの一つに、私の行っている整体治療もそれに該当します。神経伝達を整え、関節の可動域を改善し、筋膜の癒着を調整し、気の流れ、血液循環を改善することは、体にとって大変良い刺激になるのです。

整体、カイロプラクティック、オステオパシー、MTS療法にはそれぞれの関節の錆を落とす効果があります。

この様に、ケアをしながらトレーニングを続けることが最も効率が良い方法なのです。トレーニングとは、鍛えるということで、これはある意味では壊す作業でもあるのです。壊して再生して、また壊してと繰り返すのが筋トレの真の目的です。

そのためやり過ぎると壊れすぎてしまい、再生(リカバリー)が追い付かずケガをしてしまうのです。プロスポーツ選手なども、トレーニングとともにマッサージや整体治療なども取り入れているのはそのためです。

厳密にいうと、微細なレベルでは日々の活動で、僅かづつ細胞は壊れているのです。

健康な生活のために、怠惰にならずによく体を動かし様々な刺激を与え、整体治療などで時々、全身のバランスを調整してあげるといつまでも元気でいれると思います。

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仙腸関節と整体治療

仙腸関節は、骨盤の仙骨と腸骨を繋ぐ関節で、この関節自体を動かすことを目的とした主動筋が無いため、以前は不動関節と考えられていました。脚の動きや体幹部の動きの中で、受動的に動く関節で、数ミリの可動性があります。

私も専門学生時代に解剖実習で実際の死体の仙腸関節を見させていただきましたが、ホルマリンで固定されていたため、カチカチに固まっており、ここが本当に動くとは思えない状態でした。

しかし、カイロプラクティックの専門学校では、この仙腸関節の可動性を調べるために、徹底的に可動性検査(モーションパルペーション)の練習をさせられました。

動きの少ない関節なので、始めて間もない頃は全くその動きがわかりませんでした。苦労の甲斐あって、お蔭様で今では仙腸関節のズレや、浮腫、可動性の有無などを診断し、臨床で活かすことができる様になりました。

人体には、可動性の大きな関節がいくつもあります。例えば肩関節や股関節などは様々な方向に大きく動かせるために、その可動性の検査もわかりやすく教科書的な関節です。

しかし、仙腸関節はそれらに比べほとんど動きのない関節であるため、その動きを調べるのが難しく、整形外科的にも可動関節としての認識が低く、腰痛などの主原因としてはあまり重要視されていません。

私も整形外科に勤めていた経験が有りますが、カンファレンスで院長先生からレントゲン写真を見ながら様々なことをご教授いただきましたが、今思い返しても仙腸関節についての話題は一度も出たことがなかったです。

実際の臨床の現場でも腰痛を主訴とする患者様で、仙腸関節そのものの痛みを強く訴える例は少なく、仙腸関節炎など一部の場合に限られているのは事実です。

通常、腰痛といえば、腰椎、椎間板、腰部筋肉群などが、その原因としてまず疑われますが、実はレントゲン写真その他検査で、原因が特定される腰痛は全体の15%ほどで、残りの85%は鑑別診断がつかないものなのです。

結局この様な85%のケースでは、「腰痛症」などと病名のごみ箱的な診断名が付いてしまうそうなのです。

この様な原因不明の腰痛(実は腰痛だけではない!)に、仙腸関節が深く関わっているのです。

骨盤の骨はいくつかの骨が集まって出来ており、寛骨(かんこつ)は、もともと腸骨、恥骨、坐骨の3つの骨が子供から大人になる過程(17歳頃)で、癒合して出来上がります。

仙骨も5つの仙椎が17~35歳位の間に癒合し一個の仙骨になります。

しかし、仙腸関節はいくら動きの少ない関節とはいえ、れっきとした関節なので生まれてから死ぬまでその機能を保持し、通常は癒合することはありません。

骨癒合するか、しないかは、火葬場で骨上げをすると分かります。寛骨や仙骨はそれぞれの骨が癒合しているので、骨の丈夫な方の場合、そのままの形で遺骨になってきます。

しかし、仙腸関節は癒合していないため、仙骨と寛骨は分かれてしまいます。少し話は横道にそれますが、頭蓋骨も様々な骨が組み合わさって出来ていますが、それぞれは癒合していませんので、縫合などその接合部から分かれて出てきます。

医学書を見ると、頭蓋骨は高齢になると骨癒合すると記載されていますが、私の父は享年95歳で亡くなりましたが、その頭蓋骨は側頭骨、蝶形骨、頭頂骨など縫合からしっかりと、きれいに分かれていましたので、明らかに骨癒合していないことが分かります。

話しを元に戻すと、仙腸関節の様に可動性の少ない関節が機能障害を起こすと、実は全身への影響が甚大となります。逆に大きな動きのある肩関節や股関節が少しくらい動きが悪くても、全身にはそれほど影響しないのです。

最終的にはキネシオロジーで診断しますが、仙腸関節は治療のメジャーポイントになることが多く、肩関節や股関節はメジャーポイントとしては扱わないことがほとんどです。

仙腸関節は上からの自分の体重と、下(脚)から突き上げる圧力や衝撃とが交わるポイントで、強い力がかかります。そのためカイロプラクティックではここを、体重軸受部(Weight bearing)と呼び、最重要な治療箇所として捉えます。

札幌整体治療院 谷井治療室 仙腸関節画像

仙腸関節の動きは僅かで繊細ですが、人体はこの動きによってさまざまなバランスをとっています。その一つは、免震構造としての役目です。よく高層ビルの地下の基礎部分には、防振ゴムを使った免震機構があります。大きな地震の際にこれが揺れを吸収しビル全体の揺れを緩和します。下の動画はその模型となります。

この機能により仙腸関節が衝撃を吸収し、背骨や頭部の揺れを防いでいるのです。人間にとって辛い動きの中に頭部を揺さぶられるものがあります。頭部はその中に脳を収めているため、ここを揺さぶられることは望まないのです。三半規管が頭部にあるのもそのためだと思います。

そして、もう一つの働きは呼吸と関連があるのです。呼吸といっても通常の肺呼吸ではなく、もう一つの規則的な動きがあり、脳脊髄液の循環にかかわっています。仙骨には脊髄硬膜の付着があるため、この循環に大きく関わっており、仙腸関節の僅かな動きがこれを可能にしています。

この様に仙腸関節はとても大切な関節であるのです。谷井治療室では、腰痛だけでなくあらゆる症状に対して、仙腸関節を必ずチェックし必要に応じて調整します。

皆様のお辛い症状の原因が、実は仙腸関節にあった! ということもありますので、どうぞご参考にしてみてください。

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カイロプラクティックのアジャストと感性

私が治療の世界に入ったのは25歳の時で、かれこれ26年も前の話になります。その当時、カイロプラクティックの学校に入り、昼間は治療院に弟子入りして働き、夜は学校で学ぶという生活を送っていました。

皆様もカイロプラクティックといえば、骨をバキバキ鳴らす矯正というイメージがあると思います。私のお世話になった学校は、そのバキバキの技量がピカイチの学校でした。

学長の塩川満章先生は、戦後初の本場アメリカ帰りのカイロプラクターで、その技術と独特の雰囲気には、常に人を引き付ける魅力がありました。そして、もう一点付け加えれば、塩川先生は他人の悪口を決して言わない人で、プラス思考で、誰もが敬愛を込めて「ドクター」と呼んでいたのです。

私たち学生は、みんな熱き志を持って、カイロプラクティックの習得に励んでいました。仕事が終わると、少しでも早く登校し、授業の始まる前の僅かな時間に矯正の練習をしたものです。

誰彼かまわずつかまえて、お互い矯正の練習をし、技を磨いていました。今思うとカイロプラクティックの虎の穴と言ったところです。とても懐かしく思います。

そんなある日のこと、スクール講師の方が、手にしびれを感じたので、T先生の治療を受けたが、全く変化が無く、あらためてK先生の治療を受けたところ、たちどころに良くなったと話していました。

「T先生はアジャスト(矯正)は上手いんだけど、症状は変化しないんだよなぁ~」

「やっぱり、K先生でないとダメだなぁ~」と言っていたのです。

そこにいた学生何人かは、単なる体験談だと受け流していましたが、私はそのコメントを聞いて、何か電気に打たれたような衝撃を感じたのを、今でも覚えています。

T先生は、K先生と比べてもアジャストのスピード、切れ、正確さなど遜色ない腕前で、いったいこの二人の差はなんだったのだろうと常に自問自答していました。しかし当時の私にはその理由はわかりませんでした。

自分が臨床家の立場になって、初めてその答えがわかったのです。

アジャスト(矯正)の上手い人は、往々にして自分の技に酔い、その技に溺れてしまうことがあります。治療の目的は、目の前の患者さんを如何にして良くするか、という事でなければなりませんが、技の上手い先生は、その技が上手く決まるかどうかに主眼が置かれているのです。

実際は、アジャストで矯正音がしなくても、骨の動いたときは、その感触が手に伝わるため術者に分かるのです。それでも、アジャストをするときには、うまく矯正音が鳴るかどうかが大きなポイントになります。

バキッ!と、きれいな矯正音がすると、術者はホッとし、そこで治療の目的が終了してしまいます。そして自ら悦に入り、それに満足してしまうのです。

また、技に意識が向き過ぎると、治療に対する踏み込みが甘くなり、治療の力がその技のところまでで止まってしまいます。その結果、技の先にある大切なところまでエネルギーが到達しないのです。よって、アジャスト(矯正)は上手く決まったのに、結果はついてこないという現象が起きてしまうのです。

皮肉にも、技が上手いが故に陥りやすい落とし穴なのです。

因みに、私はアジャストが下手クソだったので、技に溺れたくても溺れることさえできませんでした。(笑)

治るとは

そもそも我々治療家は何をもって、日々の治療の終了点とするのか。何をもって治ったと判断しているのか。素朴な疑問ながら、なかなか答えの見つからない問題です。

まず私が、日々の臨床で大切にしていることは、目の前の患者さんの良くなった姿をイメージすることです。

ある有名な治療家が、「治る患者と、治らない患者を見分けることができる者が一流の治療家である。」と言っていました。

また、剣豪宮本武蔵は、勝てる条件の中で、勝てる相手を見極めて戦っていたと言われています。

凡人の私にはなかなか到達できない領域です。 私の中では、治る治らないなどと考えているよりも、目の前の患者さんに只々最善を尽くすのみです。 我々治療家は、治すといっても、実際に治しているわけではなく、治るためのきっかけや、環境づくりをさせていただくのが本来の仕事だと思っているからです。

治療と感性

 私がカイロプラクティックを習っていた塩川スクールの関係者で、当時、四天王と称された名人がいました。そのうちの一人に、ものすごい感覚を持っている方がいたのです。ここではA名人とします。

ある日、A名人とはカーテンで仕切られた隣側で、別の先生が治療の練習をしていました。 A名人はカーテンの向こう側にいる別の先生の治療を、ヘッドピースのカチャンと落ちる音を聞いただけで、「今のは良いアジャスト」とか、「今度は悪いアジャスト」などと言っていました。

この業界に入ったばかりの私には、隣の先生の姿も見ないで、何でわかるのだろうと不思議でなりませんでしたが、あれから25年以上の月日が経ち、自分で臨床をしていく中で、「あ~そういう事だったのか」という感じがします。 私は決して名人ではありませんが、感性の大切さを教えて下さったA名人に感謝しております。

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オステオパシー間接法

オステオパシーの治療テクニックには様々なものがありますが、一つの分類として直接法と間接法に分けられます。

直接法とは、脊椎を例にすると、椎骨が中心から右にずれていたと仮定すると、右から左へと直接的に力を加えて矯正することです。

つまり、悪い方から良い方向へ力を加えて矯正することです。一般的な矯正とは、この直接法のことを言います。

もう一つの矯正法に間接法があります。間接法とは先の例でご説明しますと、椎骨が中心から右にずれていたとすると、その椎骨を更に右の方向に僅かな力を加えて矯正することです。

つまり、悪い方にズレている椎骨を、更に悪い方向に力を加えて、中心のニュートラルの位置に戻そうと矯正する方法なのです。

「何だこりゃ~」「意味不明?」「理解不能・・」と思われた方は正常な思考の持ち主です!

なんで悪くなっている方向へ更に力を加えるとよくなるの?

力学的には逆でしょう!と思われるのは無理もありません。

そうですよね!通常では中心から右にズレていたら、右から左に力を加えたら、また中心に戻すことができると思いますよね。

ところが、間接法では力の方向が全く逆なのです。

これで治ってしまうのですから、人体は摩訶不思議です。

この方法で、頭蓋骨調整(クラニアル)、脊柱、骨盤、四肢の関節などあらゆる部位に対応可能なのです。

では、なんで逆の方向に力を加えると元に戻るのでしょうか?

その正確な答えは私にはわかりません。ただそうすると治るという現象があるのみで、その作用機序の説明は後付けの理論になってしまうからです。

イソップ童話に「北風と太陽」というお話があり、皆さんはご存知ですので今更ご説明するまでもないと思いますので、詳細は省略させていただきますが、間接法は、これに似ていると思います。

ズレている方から力ずくで中心に戻そうとするのが、直接法で、これはあたかも、旅人の上着を北風が力ずくで脱がそうとする姿に似ています。

逆に間接法は、太陽が旅人を燦々と照らした結果、旅人はその上着を自ら脱いでしまう様に、ズレた関節も、自ら中心へと戻ってくるのです。

『陰極まれば陽になり、陽極まれば陰となる』と言いますが、人の体にもこれは当てはまると思います。例えば椎骨が右にズレていた時に、陰が極まっていない状態で、中途半端にズレているとします。それを間接法にて更に悪い方へ僅かな力を加えることで、『陰極まる』状態に持っていくことになります。すると、その結果として『陽』に転じた椎骨は自ら中心に戻ろうとするのです。

間接法を別の例えで説明すると、ここに崖っぷちに立っている人がいるとします。あと一歩前に足を踏み出したら、奈落の底に転落という状況です。この人の背中をちょっと軽く押してみると、押された人は崖から落ちまいとして、押された方向とは逆に戻ろうとします。これに間接法も似ていると思います。

また、間接法は時計の振り子と同じで、いっぱいまで触れると、逆に戻ろうとするのです。

関節のズレだけでなく、人の悩みも同じで、悩みが浅いうちは悶々と悩み続けていますが、その悩みが極まると、心が陽に転じ、悩んでいる事がバカらしくなって悩みから解放されてしまうのです。

人の体にはホメオスタシスと言われる恒常性維持機能が存在します。これによりその内部環境を一定の状態に保ちつづけようとします。体温や血液のphなどが一定に保たれるのもこの働きによります。

感染症にかかると、その細菌やウイルスを駆逐しようとして体は免疫力を高めます。その働きとして人体は発熱して体温を上げます。細菌やウイルスは熱に弱く、人の免疫細胞は熱に強いためこの状態が病気治しに最適なのです。

ただし、体力がある場合は速やかに発熱し、比較的早く回復するのですが、何らかの理由で体力が低下していると、高熱を出せず微熱止まりになってしまいます。これでは『陰極まる』状態になれないので、なかなか病状は好転しないのです。高熱を出すのにも体力がいるのです。

そこで、安静にして体力を温存させ、温かいものを飲み、布団に入り、時には湯たんぽなどを用いて、体を温めると発熱のスイッチがONになり、体温が上昇して病気の回復を促します。これは、陰極まる状態に様々な角度から条件を整えた結果、振り子が逆に振れるようにホメオスタシス(恒常性)が働き、体温が平熱に戻るのです。

人間の身体の老廃物の排泄方法は、主に次の四つあります。

  • 大便
  • 小便
  • 呼吸
  • 皮膚

これらが正常に働けば、比較的健康な状態を保てますが、どこかに滞りがあると、体はホメオスタシスを働かせ、下痢や嘔吐、発熱などで対応しようとします。

結局のところ、体が病気になり様々な症状が出るのも、究極的には陰極まり、振り子が逆に振れるのを助ける働きがあるのです。これにより自然治癒力が発動して健康を回復するのです。

オステオパシーの間接法も、一時的に悪い方へバランスを傾けることで、体に本来備わっている治ろうとする力を目覚めさせる働きがあると思います。逆も真なりですね!

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ホリスティック医学とオステオパシー|カイロプラクティック

全人的医療(holistic medicine)というスローガンが掲げられて久しいですが、私が普段の臨床で用いているオステオパシーやカイロプラクティック、MTS療法などとこれらとの関係はどうなっているのでしょうか。

「ホリスティック」という言葉は、全体を意味するギリシャ語のホロスに由来しますが、それが英語のwhole(全体の)、health(健康)、holy(神聖な)などの語源であるのは納得できるところで、「健康」や「神聖」と人間本来の根源的な部分とは不可分であり、ホリスティックとは、これらをすべて内包する概念になります。

WHO (世界保健機関)の定めた健康の定義は、1.身体的the body 2.精神的mentally 3.社会 経済的social and the economyであるということでしたが、1998年以降、4.「霊的(魂)spiritualが採択されました。

この中の、スピリチュアルという言葉は日本ではもうお馴染みになりましたが、昨今のスピリチュアルブームの安易な捉え方ではなく、もっと深い部分の人間の持つ根源的な部分を言っていると思います。祈りなどもその一つだと思います。

高名な外科医ほど、手術前にその成功を祈っていると聞きます。またホメオパシーのレメディーを希釈する際にも、バイブルの上でその容器を振盪させると聞きます。

日本でも密教の加持祈祷や神道のお祓い、その他各宗教の病気平癒の祈りの儀式なども、このスピリチュアルに含まれてくると思います。

これらのものは全て、人が本来持っているもので、宗教以前からある霊的な感覚なので、なんでもっと早く健康の定義に入れなかったのか不思議なくらいです。

オステオパシーやカイロプラクティック、MTS療法も人間を部分ではなく全体として捉える点ではホリスティック医学の範疇のに入ると思いますし、ホメオパシーやアーユルベーダ、鍼灸などの中国医学なども同じくホリスティック医学に含まれると思います。

19世紀初頭まで、医学には5大流派があり、相補的に助け合いながらお互いが存在していました。 その5大流派とは、ナチュロパシー(自然療法)、オステオパシー(整体療法)、サイコオパシー(心理療法)、ホメオパシー(自然療法)、アロパシー(薬物療法)です。

  • ナチュロパシー・・・自然医学(ナチュロパシー)は、身体が本来持っている自然治癒力を使って健康を保ち、病気を治そうとする医学です。 「ナチュロパシー」と言う言葉は、19世紀の末、米国に移住したドイツ出身の医師、ベネディクト・ルスト(1872年~1945年)がニューヨーク市に「アメリカ・ナチュロパシー・スクール」を開設してから広まりました。食事療法や温熱療法などもこれに含まれます。
  • オステオパシー・・・オステオパシー とは1874年にアメリカミズーリ州のカークスビル在住の医師アンドリュー・テイラー・スティル によって創始された治療概念およびその治療法で、オステオパシーはギリシア語のOsteon(骨)とPathos(病理、治療)の2つを語源とします筋骨格や、内臓、血液・リンパ液の循環などを整え自然治癒力を働かせる療法です。(カイロプラクティックもこの範疇に入ると思います)
  • ホメオパシー・・・ホメオパシーは、今から約200年前にドイツの医師ハーネマンが確立させた自己治癒力を使う同種同族療法です。ギリシャ語で「同じ」という意味の「ホメオエ(homeoeo)」と「病気」を意味する「パシー(pathy)」を合わせた言葉で、近代西洋医学(アロパシー)のように、症状を抑え込む療法とは正反対の、「症状には同じような症状を出すものを希釈振盪して与える」という「同種の法則」に基づいています。今の症状は体にしろ、心にしろ、必要があって表出しているのであり、同種同族療法によって症状を出し切ることが治癒につながるという考え方です。
  • サイコオパシー・・・(心理療法)音楽、色彩、催眠、対話療法、笑い療法、瞑想療法、グループセラピーなど心身相関、心身一如の概念から健康に導く療法。
  • アロパシー・・・ドイツの医師 S.ハーネマンが自分の創造した医学概念ホメオパシー homeopathyに対して,従来の臨床医療観をアロパシーと名づけた。 allo=other (異物) ,pathos=disease (病気) の意であるから,強いて訳せば「逆症療法」となろう。(ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説より)

5大療法の内、アロパシーを除く療法に共通するのは、人間をホリスティックにみているところです。本来はアロパシーにもこのような観点が存在していたと思いますが、現代西洋医学ではこの点が最も乖離しているのではないでしょうか。これらのアンチテーゼとしてホリスティック医学が見直されてきたとも言えます。

オステオパシーもカイロプラクティックも物質である筋肉や骨など以外に、目に見えないエネルギーを調整することも、その療法の中に含まれます。今でこそこれらエネルギー療法も受け入れられていますが、昔はそうではなかったのです。

オステオパシーはその草創期に、アメリカの医師会との間でトラブルにならない様に、現代西洋医学にはとても受け入れられないであろうエネルギー療法を地下に潜らせました。

カイロプラクティックは残念ながら、医師会と対立してしまい、創始者のD.Dパーマーは投獄されてしまいました。

いくら良いものでも、それが世に受け入れられるには「時」があり、オステオパシーもカイロプラクティックも、その受難を乗り越えて現在があるのです。

ホメオパシーなどはいまだに認められていない部分も多く、かなり世間の風当たりがきつい状況にあります。オステオパシーもカイロプラクティックもまだまだその本来の部分は認められているとは言えない状況です。

日本国内でも国民医療費が年間40兆円を超えた現状や、癌の増加などアロパシー一辺倒での弊害も露呈しています。これらも含め、これからは徐々にホリスティック医学が重要度を増してゆくと思います。人間を物質の集まりとして捉えるのではなく、霊的な存在としても受け入れられる時代に入ってきたと思います。この流れがさらに加速して、それぞれの療法が、人々の健康増進に寄与できたらと思っております。

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肩こり・腰痛・坐骨神経痛・椎間板ヘルニア・ぎっくり腰・めまい・頭痛・脊柱管狭窄症・自律神経失調症等、様々な症状の根本原因を改善する整体治療院 「札幌 キネシオロジーの谷井治療室」です。

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関節にも遊びは大切です

今回のテーマは「関節の遊び」についてです。人間の身体には肩関節や肘関節、股関節や膝関節などの関節があります。

関節についてブログをまとめるにあたり、基本的なことに気づきました。

お恥ずかしながらカイロプラクティック、オステオパシー、整体治療の世界にいながら実際に自分の体にいくつ関節があるか数えたことがないのに気が付いたのです。

人体の骨の数は、約206個あります。約といったのは、尾骨や種子骨(しゅしこつ)などの数に個人差があるためです。

そして実際の関節の数は、その分類法によって数が変わってしまいますので、正確な数はまちまちですが、数百はあると思います。

関節(joint)とは、骨と骨との可動性の連結部。両骨の相対する面には軟骨の薄層があり、また周囲の骨膜内面から滑液が分泌され、運動をなめらかにする。  (広辞苑より)

この様に関節について説明されていますが、ここで取り上げる関節とは、一般的な可動関節の事を言います。

関節は関節包(かんせつほう)と呼ばれる袋に包まれています。この袋の中で様々な方向に関節は動きますが、その可動性のことを関節可動域と言います。

この関節可動域には、2つの範囲がありまして、1つ目は随意運動(自分の意志で動かせる範囲)の自動的可動範囲があります。この範囲の動きを、構成運動ともいいます。

2つ目は通常の随意運動では起こり得ない運動で、例えば随意運動に抵抗が加わったときに起こり、関節の構造的な許容限界まで動く運動です。また筋肉が完全にリラックスした状態で、他動的にのみ起こる関節面の動きで、離開(りかい)や滑りと呼ばれるものです。この動きは他動的可動範囲または、関節の遊び(joint play)とも呼ばれ、この範囲の運動を副運動と言います。

ちょっと専門的になりましたが、おわかりになりましたでしょうか? 

たぶんわかりずらいと思いますので具体的に説明しますね!

肘関節を例にすると、肘は主に屈曲と伸展の可動性があり、可動域には個人差がありますが、屈曲は約145度で、伸展は約5度となっています。(上腕と前腕がまっすぐな状態を0度とした場合)

自分の意志でひじを伸ばしていくと0度位のところまでは伸びると思います。これを自動的可動範囲と言い、この範囲の運動を構成運動と言います。

実はここから先にまだ伸ばせる可動範囲があるのです。古流柔術や柔道の関節技で腕挫十字固(うでひしぎじゅうじがため)という技があります。この技は相手の肘関節を逆に伸ばして極めるもので、自分の意志で動かせる範囲を超えて、他動的可動範囲のいわゆる関節の遊び(joint play)の領域まで無理やり伸ばすことになります。

この関節の遊びの範囲を超えると、生理的な可動範囲の限界を超えてしまうため、腱の断裂や筋々膜の損傷、骨折などが起き、関節が破壊されてしまいます。

これを防ぐために、人間には「痛み」の感覚が備わっています。痛みを出すことでそれ以上関節が伸びないように警告しているのです。

つまりこの関節の遊びがあるから、全ての関節が痛みもなく滑らかに動かせるのです。もし関節の遊びが無かったら、関節を動かすたびに痛みに襲われ体を動かすこともままならなくなります。

実際の臨床の現場で、肩や膝などの関節の痛みを訴える患者様の状態を調べると、特定の方向への関節の可動性の減少がみられます。特に関節の遊びの減少または消失によって関節の痛みが出ているケースが多々あるのです。

この関節を施術して正常な関節の遊びを取り戻すと、関節の痛みは消失するのです。この様に関節の遊びと言う、僅かな可動性の減少が、耐え難い痛みとして発現するのです。

遊びって大事ですね!

車のハンドルも僅かな遊びがあるお蔭で、運転しやすくなっています。もしハンドルに遊びが無かったら、まっすぐ走らせるだけでも一苦労だし、恐らく事故を起こしてしまうと思います。

遊びとは別の表現をすれば、「ゆとり」や「寛容」、「柔軟性」とも言えますし、「間」とも解釈できます。

私の治療院では、診断の要としてキネシオロジーテストを行いますが、あらゆる面で「ゆとり」や「余裕」がないと、キネシオロジーテストの診断結果も間違ったものになってしまいます。

関節は、骨と骨とのつなぎ目で、関節腔という隙間が空いています。この隙間のお蔭で関節は動けるので、「間」は大切です!

話しがちょっと脱線してしまいますが、歌手の野口五郎さんが以前テレビで「間」について発言していました。野口五郎さんと言えば、私の世代なら知らない人がいない新御三家(西城秀樹、郷ひろみ)の一人で、歌もさることながら、駄洒落などで人を笑わせることにも長けています。

この野口五郎さんが、『カックラキン大放送!!』という番組で、堺正章さんや、井上順さんなどから笑いの「間」を学んだと言っていました。この「間」によって人を笑わせることができるようになったそうです。

そして、野口五郎さんは次のように言っていました。

笑われる人は沢山いるが、笑わせる人は少ない。

関節も、車のハンドルも、人間関係も「遊び」「寛容」「ゆとり」「柔軟性」「間」がとても大切なのがわかっていただけましたでしょうか?

「間」が無くなると「間抜け」になってしまいますので、私も間抜けにならない様に、遊び心を持って生きてゆけたらと思っています。

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