恐ろしい廃用性萎縮

今回のテーマは、廃用性萎縮(はいようせいいしゅく)です。簡単に言うと、使わないものは衰えてしまうということです。

具体例で示すと、以下のようになります。

  • 寝たきりで歩かないと、脚の筋肉が委縮して歩けなくなる。
  • 噛まないで柔らかいものばかり食べていると、咬筋が弱くなり噛む力が落ちる。
  • 感情表現を抑圧すると、顔の表情筋が委縮し、表情に乏しい顔になる。 

寝たきりなどになると当然、骨も萎縮するし、内臓諸機能も低下しますし、精神機能も低下します。

体を使うという事は、「人間が生き生きと生きる」という人間本来の生き方の表れであり、そうしないと健康に生きられない人間も、所詮は動物の一つであることに変りないという事です。動物は「動く物」と書くように、活動的に動いてこそ動物であり、人間も全く同じでこれが自然の法則に従って生きるということなのです。

解剖学者の養老猛司氏によると、人間はコンピューターと似て、入力と出力を繰り返すことで生命を保っているそうです。

しかし、人間の場合、入力と出力のバランスが取れていません。入力のほうは目とか耳とか鼻、口など、いくつも入力装置があるのですが、出力のほうは、筋肉だけなのだそうです。

そのため筋肉をあまり使わないで衰えさせると、入力はできても出力ができなくなります。簡単に説明すると入力とは知覚のことであり、出力とは活動(運動)のことです。現代人の生活ではこの出力が極端に少なくなっているのです。

この出力装置として人に備わっているものは骨格筋だけなのです。この骨格筋がだめになると、人間の出力が全部なくなるという事が一般的には認知されていません。

養老猛司氏は、この状態を脳死に対して『全筋肉死』と呼んでいます。全筋肉死になると他がすべて大丈夫でも人間としてはなはだ耐えられない状態になると言っています。

二年前に東京上野の「国立科学博物館」に行った時のことです。学芸員の方に興味深い話をお聞きしました。人間の骨格についての話の中で、大腿骨(太腿の骨)を調べると、その骨の持ち主が現代人か、江戸時代以前の人かがわかるそうです。

どこを見るかというと、それは大腿骨の後面を見るとわかるのです。この部分には太腿の後ろ側の筋肉が付着しているため、現代人よりもよく歩き活動的であった江戸時代以前の人骨の場合、大腿骨の後面が筋肉によって強く引っ張られ、骨が畑の畝の様に盛り上がっているのです。私も実際にその骨を見せて頂きその違いに驚きました。

逆に現代人の大腿骨は、この部分が平らなのです。これはある意味で骨の退化なので、生物学的には危機に瀕しているという事です。

江戸時代と言ってもたった数百年前なので、生活様式の変化でこれだけ短い期間でも、これ程までに骨が退化してしまうのです。

「使わないと使えなくなる」の具体例を挙げれば、笑わないと、笑えなくなる。聞こえないふりをして人の話を無視していると、本当に聴力が落ちる。しゃべらないと、話せなくなる。などがありますが、これらは、脳のその部分が使われないために、機能低下を起こしてしまうからです。

結局、使わなければ錆びつくということです。 また、大腿骨頸部(だいたいこつけいぶ)(脚の付け根)骨折では患者の約9%が手術などの治療を受けてから1年以内に死亡していたことが、厚生労働省の研究班(主任研究者=萩野浩・鳥取大助教授)と日本整形外科学会による調査で明らかになったそうです。(寝たきりの期間が長くなります)

世の中には歩けない人は沢山いるが、歩かない人はもっといると言った人がいますが、人間は怠惰な方に流れやすいようです。

それに引き換え、動物は本能的に、動かないことがイコール死を意味するので、どんな状況でも動こうとします。

私が時々利用させていただく新登別温泉の「旅館四季」という宿に、ケンタという名の犬がいます。この犬は後ろ足が左右とも不自由なのです。そこで、ここのご主人が後ろ足を補助する器具をつけようとしたり、車を装着しようとしても嫌がり、自分の不自由な足で一生懸命歩こうとするのです。

確かにこのほうが、全身の筋肉を使うので歩行補助具を着けるよりもあらゆる面で良いのです。ケンタはこれを本能的に感じ、自分で選択しているという事にとても感心しました。

ケンタのこの姿を見て、あらためて動物と人間とでは随分と違うものだと考えさせられました。

札幌整体治療院 谷井治療室 犬写真

【ケンタ】

使わない(使えない)部分は、どんどん神様にお返ししていくようになり、すべて返し終わった時が死ぬ時だということです。 返却期限がまだ残っているのに、楽をして自ら使うことをやめてしまい、早くお返しするのはもったいなくありませんか? 神様から与えられた機能はしっかりと使っていきましょう!

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肩こり・腰痛・坐骨神経痛・椎間板ヘルニア・ぎっくり腰・めまい・頭痛・脊柱管狭窄症・自律神経失調症等、様々な症状の根本原因を改善する整体治療院 「札幌 キネシオロジーの谷井治療室」です。

札幌市営地下鉄大通駅から徒歩3分と好アクセスです。

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北海道札幌市中央区南2条西5丁目6-1ロジェ札幌25-901

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思考と筋肉

今回は精神的なストレスと体のコリの関係をお伝えします。結論から申しますと、ストレスがあると筋肉は硬くなり、それが持続するとコリになります。そして、この状態が長く続けば続くほど体は無駄なエネルギーを消費し、結果として病気になったり、老化を早めたりしまいます。

ここにおもしろい実験があります。

まず自分の首の可動域を確認します。そのやり方は

1.顔をいっぱいまで右に向ける。(首が右回旋)
2.顔をいっぱいまで左に向ける。(首が左回旋)

この時の左右の首の回旋の感覚を基準として覚えておく!

つぎにとてもストレスな事をイメージする。(できるだけリアルに!)

そのイメージのまま、先程の首の回旋テストをする。

どうですか?

ストレスな事をイメージした時の方が、筋肉が硬くなって、首を回しづらくなったのではないでしょうか。 体は正直です。大切なのは自分の身体感覚の変化を感じる感性です。この感覚がわかるのと、そうでないのとでは自分の体を守る上で大きな差となるのです。

この感覚が鈍いと、今の自分が置かれている状況がわからなくなります。いわゆる、己を知るということが大切です。ストレスが筋肉を硬くすると言いましたが、具体的に申しますと、怒り、恐れ、恨み、妬み、愚痴、不平、不満、他人の悪口、不安、取り越し苦労、自己憐憫、貪欲などの感情は全てマイナス感情で筋肉を硬くしてしまいます。

仏教の世界でも、心の三毒として、貪・瞋・癡(とん・じん・ち)を取り上げ、煩悩を毒に例えています。

  • 貪・・・貪欲にむさぼる心
  • 瞋・・・怒りの心
  • 癡・・・愚痴、不平、不満など真理に対し無知の心

これらを克服することの大切さを仏陀が説いています。私も仏教系の専門学校に通わせていただいたので、これも何かのご縁と、仏教系の本は何冊か読ませていただきました。お釈迦様の教えはいろいろありますが、この貪瞋痴、心の三毒のことが特に心に残っています。

これらをもう少しかみ砕いて別角度から表現すると、マイナス感情、ネガティブな思考、消極的な思いは全て身体をめぐる気・血・水の流れを停滞させ、筋肉が硬くなり、コリをつくってしまいます。

ではどうしたらよいのかと言いますと、これらマイナスの感情をプラスの感情に変えればよいのです。と簡単に言ってもなかなか出来ないのはわかります。それでも自分の心と体を守るために少しづつでも改善出来たらよいのではないでしょうか。

  • ありがとう
  • 感謝します
  • 許します
  • 信じます
  • 認めます
  • 愛しています

この様な感情や言葉は気・血・水の循環を良くし心身ともに健康の方へと向いてゆきます。

数年前に札幌にヒューレン博士が来てくださり、ホ・オポノポノについての講演会がありました。ホ・オポノポノは「ありがとう」「ごめんなさい」「ゆるしてください」「愛しています」という4つの言葉を唱えるだけの、とても簡単な問題解決法です。( 本当はもっと深い学びがあるのですが、それについては個々に学習してください)

これらからも、良い言葉、積極思考がいかに健康や運命などを好転させるかがわかります。まずは自分に向けてこれらの言葉を言ってあげるといいと思います。筋肉は確実に緩み呼吸も深くなります。

良い言葉を唱えた後にキネシオロジーテストをすると、筋力が強くなっているのがわかります。この力がイコール、生きる力となるのです。

逆に消極的な言葉を言った後にキネシオロジーテストを行うと、筋力は極端に弱くなります。ということは、生きる力も弱くなってしまうということです。

言葉と思いに注意して日常を送れたら、いろんな事がだんだんと良い方に好転してゆくと思います。ご参考にしてみてください。

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退化病

若い女性の歯退化 鶴見大教授ら学生調査、7~8割が親知らず欠如」

鶴見大短期大学部(横浜市鶴見区)の後藤仁敏教授と田中宣子講師が、女子学生124人の歯型を調べた結果、若い女性のかむ力が弱くなり、親知らず(第3大臼歯)の退化が 進んでいることが分かった。

後藤教授は「乳児期にもっと固い食べ物をかむ習慣が必要」と指摘する。

対象は歯科衛生科で学ぶ学生で、18~20歳。

歯数は24~32本で平均28・2本。基本の32本は6人だった。上あごの親知らずの欠如が82・2%。その前の第2大臼歯も退化が進み、三角形に変形傾向が見られる。第1大臼歯への影響も出ている。 下あごの親知らずの欠如は71・8%だった。

後藤教授は「人類の歯の退化予測」を新人・現代人段階(抜歯も含め32本)と 未来型現代人段階(28本)に分類。 調査では未来型が57・3%で、新人・現代人は12・1%、中間(29~31本)が24・2%だった。

05年から女子学生の歯の調査を続ける後藤教授は「若い女性は、かむ力が年々弱くなっている。 歯の退化を防ぐのは、人類史的な重要課題」。田中講師も「ソフトな食品が人気だが、乳児期に しっかりかむ習慣が切。今年も歯型を調べ、データを積み上げたい」と意欲を示した。

                            (毎日新聞 2011年6月1日)

進化の過程で失われた身体的な構造は二度と復活しないとする「ドロの法則」(進化非可逆の法則)があるが、このままでいくと人間の歯の数がどんどん少なくなってしまう恐れがあります。

現代では、小顔が美人の条件として持てはやされていますが、これは生物学的には明らかな退化現象であり由々しき事態である。下の写真は、コロンブス以前の北アメリカ原住民の頭蓋骨と現代人の頭蓋骨の厚さの比較です。明らかに現代人の頭蓋骨は薄くなっています。
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「食生活と身体の退化」 ウェストン・プライス著より

退化のスピードは歯より骨、骨より筋肉の方が早く、歯に退化が表れているということは、それ以前に骨に退化が存在し、さらにその前に筋肉の退化が顕著に表れます。

私も仕事がら筋肉や骨の触診をしますが、臨床の現場で感じることは、10代~20代の患者さんの骨格的な線の細さと、筋力の低下そして歯列の悪化です。

人間だけでなく、植物も適度なストレスが大切なようです。「植物はすごい」 田中修著、この本の中にシシトウの事が書いてありました。私も経験がありますが、シシトウは何本かに一本は、「ひゃ~!辛い」というのに当たります。その理由は、著者の田中先生によると、「成長の途上でストレスが多いと、辛くなる」という現象だそうです。

温度や水分、日照りなどがいい条件のもとで、すくすく大きくなったシシトウは、辛みが少ないそうです。反対に、暑さや乾燥や日照りなどのために、水不足のようなストレスを感じて、時間をかけて大きくなったシシトウは辛い傾向があるそうです。

苦労して育ったシシトウは「味が濃い」のです。

いっぽう温室育ちで、何不自由なく育ったものは、味が薄く辛みもないのです。これって我々人間にも当てはまるような気がしませんか。

また、月並みですが、健康に生活するには、よく歩くことも大切です。

世の中には様々な病気やケガで歩けない人はたくさんいますが、歩ける環境にいながら歩かない人はもっと沢山います。

人間の体は心臓だけで血液を体の隅々まで循環させるのには無理があり、運動や呼吸などによって循環を補っています。

認知症にも歩くことは深く係わっています。高齢者が転倒などで骨折をして寝たきりになると、とたんに認知症が進むことからもわかります。

さて、人体最大の臓器はいったいどこでしょう?

それは筋肉です。筋肉量は男性で体重の46%、女性で38%を占めます。筋肉の70%は下半身にあります。

みなさん。貯金は大切ですが、貯筋はもっと大切です。特に下半身に筋肉を蓄えることが大切です。

筋肉トレーニングにも活用できる、ドイツの発生学者、ウィルヘルム・ルー(Wilhelm Roux)の法則があります。

1.筋肉は適度に使うと発達する。
2.筋肉は使わないと萎縮する。
3.筋肉は使いすぎると萎縮する。

筋肉を鍛え、よく歩くことで体温も上昇し、血液循環もよくなります。 
 
現代っ子は、立っていられないので、ところ構わず腰をついて座り込む(ジベタリアン)現象や、猫背で姿勢が悪い!我慢強さがなくなった!落ち着きがない!すぐにキレる!などといわれていますが、元凶はこんなところにあるのではないかと私は思っています。そしてこの子たちが老人になる頃には、今の何倍もの骨粗鬆症が増えているのではないでしょうか。 

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