坐骨神経痛と整体治療の可能性

今回のテーマは、坐骨神経痛です。整体治療の観点から坐骨神経痛のアプローチを考えていきます。

結論から言いまして、整体やカイロプラクティックオステオパシーでは、かなりの率で坐骨神経痛を改善できるということです。

谷井治療室でも過去に多くの坐骨神経痛の患者様がご来院くださいましたが、治癒率は悪くないと思います。

もっとも、正確に統計上の数値を管理しているわけではないし、一度しか来なかった患者様や、途中で施術をやめてしまった患者様もいますので何とも言えませんが、それでも坐骨神経痛に関しては当院の施術の有効性は高いと思います。

坐骨神経痛画像

坐骨神経痛ってどんな病気なの?

この様に思われる方も多いと思いますので、ちょっと補足説明させていただきます。

実は坐骨神経痛は、病名ではなく症状名なのです。坐骨神経は第4、第5腰神経と第1~第3仙骨神経(第4含むことあり)からなり、人の体では最大の直径と長さを持つ末梢神経で、その枝は足底にまで及びます。

骨盤後面と坐骨神経

この坐骨神経が何らかの原因で刺激されることで出る神経痛のことを坐骨神経痛といいます。最も多い原因が、腰椎椎間板ヘルニアによるもので、そのほかの原因として最近増えているのが、腰部脊柱管狭窄症によるものです。

以下のように若い人と高齢者では坐骨神経痛の原因が違ってくることが多いです。

  • 若い人 → 腰椎椎間板ヘルニア
  • 高齢者 → 腰部脊柱管狭窄症

若い人は、椎間板もみずみずしく張りもあるため、逆に無理がかかるとヘルニアとなりやすいのです。

一方高齢者の場合は、椎間板自体がその厚みを失い、委縮しているため外側に飛び出してくる力も弱くヘルニアにはなりづらいのです。

例えは悪いですが、若い人の椎間板をみずみずしい大根だとすると、高齢者の椎間板は、しなびた大根や、たくあんの様に考えるとわかりやすいと思います。

この様に若い人の坐骨神経痛の原因は、腰椎椎間板ヘルニアが多いのですが、ヘルニアになりやすい人には特徴的な共通項があります。

最近の若い人たちは、体格が良くなり見た目は大きい体をしているのですが、その体を支えるだけの筋力が十分に備わっていないのです。

つまり食糧事情はよくなり、身長体重は増加したのに、子供のころから遊びの中で体をつくってくることをしていないので、体を支える基本的な筋力が足りていないのです。

または、野球やサッカー、水泳などと特定のスポーツだけを習わせて、偏った体の使い方や、過剰に使いすぎた結果として、ヘルニアになっている人もいます。

次に高齢者の坐骨神経痛の原因として多い腰部脊柱管狭窄症ですが、ズバリ体の堅い人に多いという特徴があります。

人の柔軟性は年齢とともに低下していきます。私も体は堅い方なので偉そうなことは言えませんが、やっぱり体はある程度柔軟性があった方が坐骨神経痛にはなりずらいと思います。

その他の坐骨神経痛の原因としては、変形性腰椎症、腰椎分離症やすべり症、梨状筋(りじょうきん)症候群、外傷による圧迫などがあります。

またこれらの疾患や原因がなくても、発症することがあります。

坐骨神経痛と似た症状として、閉塞性動脈硬化症(へいそくせいどうみゃくこうかしょう)がありますので、この疑いがあったら病院で精密検査をお勧めします。 さらに、坐骨神経痛とともに膀胱障害や直腸障害が出ているものは、緊急的に手術が必要になることもあります!

坐骨神経はその枝まで含めると、腰部から足先まであります。これを川の流れに例えますと、次のようになります。

  • 上流の問題・・・腰椎椎間板ヘルニア、腰部脊柱管狭窄症、変形性腰椎症、腰椎分離症やすべり症など
  • 中流の問題・・・梨状筋症候群、仙腸関節の問題、股関節の問題、臀筋群(お尻の筋肉)の問題など
  • 下流の問題・・・ハムストリング(太ももの裏側の筋肉)の問題、膝関節の問題、下腿三頭筋(ふくらはぎの筋肉)の問題、足首の問題など

この様に坐骨神経痛の範囲は大変広いので、様々な原因が考えられるのです。冒頭でお伝えしたように、坐骨神経痛は病名ではなく症状名なので、その症状の背景には様々な原因が存在します。

これは、ある意味で治療家の技量が試される症状とも言えます。

治療家にはそれぞれバックボーンがあり、ある先生は骨や関節を中心に施術し、別の先生は筋肉や筋膜を中心に施術します。また別の先生は、経絡、経穴(ツボ)を中心に鍼やお灸で施術します。

これらの施術はそれぞれが効果があり、それぞれが真実なのですが、どの施術法にも長所と短所があります。坐骨神経痛のように広範囲で原因が様々な症状には、一つの理論や施術法に固執してしまうと、そこから外れたものは治らないということになります。

私もカイロプラクティック出身ですので、どうしても骨や関節を重視してしまう傾向がありますが、やはり引き出しは多い方が良いと思います。

ただし骨をボキボキ鳴らす強い刺激の施術は、あまりおすすめいたしません。下手すると逆に悪化することもあるのです。私も20代のころ、カイロプラクティックのボキボキ施術で腰椎を矯正してもらった直後に、左の足の親指にしびれが出たことがあります。

幸いすぐに回復しましたが、皆様もどうぞご注意ください!

最後になりますが、坐骨神経痛は我慢しない方がいいです。神経は一度ダメージを受けると回復しないことがあります。特に長期間ダメージが続くとその傾向が強くなりますので、脚の痛みやしびれを感じたら、早めの施術をお勧めいたします。

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肩こり・腰痛・坐骨神経痛・椎間板ヘルニア・ぎっくり腰・めまい・頭痛・脊柱管狭窄症・自律神経失調症・五十肩・膝の痛み、股関節の痛み等、様々な症状の根本原因を施術する整体治療院 。あん摩・マッサージ・指圧師の国家資格取得者「札幌 キネシオロジーの谷井治療室」です。

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