糖質制限とバランス

今回のブログは、糖質制限ダイエットの最終回です。結論から言いまして、この方法は糖尿病の患者やその予備軍の人には有効であると思います。

そして、血糖には問題はないが、最近肥満気味なので、本格的にダイエットしたい。などとお考えの皆さんにも効果的な方法だと思います。

ただし、どれだけ立派な理論や方法でも、やるのは自分自身なので、やるかやらないか、できるかできないかといった問題が最後には残ります。

私の治療院の患者様でも、ぎっくり腰を繰り返している方がいまして、ぎっくり腰になったときだけ施術を受けに治療院に来るのです。

私が再三、悪くなったときだけでなく、日頃の予防として、定期的な施術を受けるように、その有効性をおすすめしても、一向に聞く耳を持ってもらえないのです。

いくらその人のためにアドバイスをしても、最終的に施術を受けるか、受けないかの判断は、個々の患者様にかかっています。

糖質制限の場合は、と~ても美味しいご飯(米)、パン、めん類、フルーツ、お菓子、清涼飲料水、日本酒、ビールなどを制限しなければならないので、これらの誘惑に打ち勝つ人は、一体どれくらいいるのかと考えてしまいます。

大阪府八尾市に、甲田医院という病院(平成26年12月末日閉院)がありました。院長の甲田光雄先生は西式健康法をもとに、菜食の少食療法である甲田式健康法を考案しました。甲田先生が生前、NHKの「こころの時代」にご出演されていた時、先生の病院に来た患者さんの9割は、その食事制限の辛さで脱落するといっていたのを覚えています。

自分の健康や自分の命を天秤にかけたとしても、食欲には勝てないのです。

天秤

もう一つの話として、先輩治療師から聞いた話ですが、その治療院では、ある時期患者さんに対して、ダイエット法をアドバイスしていたそうです。しかし今はアドバイスをやめたというのです。

その理由は、「患者さんが来なくなるから」でした。

どうしてダイエットのアドバイスをすると患者さんが来なくなるのか疑問に思い、先輩に聞いたところ、太り気味の患者Aさんにダイエット法を指導したところ、初めは順調に体重が落ちたそうです。先輩もそんなAさんの努力に賛辞を送ったそうです。

ところが、しばらくしたらそのAさんは、ぱったりと姿を現さなくなったそうです。先輩もAさんの事が気になりだしました。

そんな時に、Aさんの知り合いのBさんが治療院に来たので、Aさんの事を尋ねたら、Aさんは一時ダイエットに成功したかに思えたが、現在は食欲に負け、リバウンドで元の肥満体に戻ってしまったそうです。

Aさんはせっかくアドバイスいただいたのに、元に戻った姿を見せられないといって、治療院から足が遠のいたということなのです。

それ以来この患者さんは先輩の治療院に来なくなり、先輩もダイエット法を指導することがなくなりました。

どれだけよい結果を出していても、なかなか続かないといったところが実情ではないでしょうか。

そう考えると、糖質とは一種の麻薬の様なもので、それを食べた人に快楽を与え、そこから抜けられなくなる人が続出しているのかもしれません。

有名人が麻薬で逮捕されたニュースを見て、「けしからん!」と鼻息を荒くしている方も多いと思いますが、もしかしたら、そういう方々も「糖質中毒?」なのかもしれませんね。

治療院にいらっしゃる患者さんの中にも、酒やタバコ、甘いものなどの嗜好品から、なかなか抜けられない方がいます。

大概こういった患者様は、何らかの感情面の問題を抱えていまです。感情に強い問題を抱えたままダイエットなどにはまっていくと、エスカレートしすぎて拒食症になってしまう場合もありますので、本当に注意が必要です。人によっては施術をすることで、自律神経が整い、心身のバランスがとれ、悪癖の改善につながることもありますので、整体治療は有効だと思います。(心身一如ですね)

糖質制限をやっていくと、体重がどんどん落ちるので、楽しくなって「糖質制限中毒?」になってしまうかもしれません。何もしない人や、すぐに投げ出してしまう人よりは、こちらの方が結果が出ると思いますが、自己流の間違った方法で糖質制限を行い体調を崩すこともありますのでご注意ください!

私も2週間前から「なんちゃって糖質制限」として、糖質を少し減らしてみたら1.5kg体重が落ちました。

私の場合は、本格的に糖質制限をやっている方からは、緩すぎるとお叱りを受けるかもしれませんが、まあ気長にゆっくりやってみようと思います。

人間の身体には、ホメオスタシスといって恒常性、すなわち体の内部環境を一定に保とうとする働きがあります。よって、急激な変化は望まないのです。

例えば、高速道路を走っていて車線変更をする時に、急にハンドルを切ったら事故になってしまいます。

爪が伸びるのも、髪の毛が伸びるのもゆっくりです。

私の治療院に来る患者様も、一発逆転ホームランみたいに、すぐに結果を求める方もいますが、施術による刺激に対して、身体が反応して、それに身体が追従して変化を起こすまでには段階が必要です。

糖質制限も整体治療も本当の意味での結果を出すには、継続することが一番大切ですし、これが物事の王道だと思います。

継続した積み上げの必要性について、2~3の例をご紹介いたします。まずボディービルです。1日中筋トレを行っていても、翌日突然マッチョになっている、なんてことはないですよね。

ボディービル

勉強もそうですけど、一夜漬けをしたからといって、その全てを記憶し理解することはできません。

勉強

整体治療も同じです。これは身体への教育といったところですが、濃密で過剰な1回の施術よりも、適度な刺激を複数回行う方が断然効果的です。

過剰な刺激はかえって害になります。私も過去に何度もこう言った失敗を経験しています。腰痛などに対して過剰な施術を行うと、その場はよくても後から崩れ、ひどい場合はバランスを崩してしまい、動けなくなることもあります。

結局、患者様の身体も1回の施術受け入れられる刺激の容量があって、それを超えてしまうとダメなのです。

薬もサプリメントも食事も、何でも過剰は毒です。

糖質制限に関して思うことは、体重減少や、血糖減少、インスリン減少のみを第一義にして行うと、健康とは別の方向に行ってしまうと思います。

そうではなく、健康的にこれらの数値を管理することが肝要です。体重も血糖もインスリンも、どんどん減らして言ったらその行き着く先は死だからです。

ここでお釈迦様のお話をちょっと交えたいと思います。お釈迦様が悟りを開く前に、断食などの過酷な肉体業を行っていました。

釈迦様

あるとき禅定をしていると、琴の音色と若い女性の歌声が聞こえてきました。その歌詞は次のようなものです。

琴の弦は弱く張れば音は出ない。

強過ぎれば切れてしまう。

中ほどが丁度良い。

これを聞いたお釈迦様は、中道の大切さをもってお悟りになられたそうです。

この時の娘の名前は、スジャータといいまして、お釈迦様に乳粥を供して、命を救ったといわれています。

出典 quangduc.com

中道のバランスが何でも大切で、糖質制限ダイエットも、整体治療も同じだと思います。

焦らずゆっくり、確実に継続することが大切です。

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肩こり・腰痛・坐骨神経痛・椎間板ヘルニア・ぎっくり腰・めまい・頭痛・脊柱管狭窄症・自律神経失調症・五十肩・膝の痛み、股関節の痛み等、様々な症状の根本原因を施術する整体治療院 。あん摩・マッサージ・指圧師の国家資格取得者「札幌 キネシオロジーの谷井治療室」です。

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