腰痛としびれ

しびれには様々な種類があり、「感覚が鈍い」というものの他、よく患者さんが訴える症状としては、足の裏に布を踏んだような感じとか、ゴムで縛った感じなどと表現します。

その他にも「熱さや冷たさをが感じづらい」というものや「焼け付く様な感じ」、「ピリピリする」、「チクチクする」、「ジ~ンとする」などの感覚異常があります。

また、「足に力が入りづらく捻挫をしやすい・転びやすい」「つまずきやすい」などの運動麻痺として、しびれを感じる患者さんもいます。

下肢のしびれの原因

椎間板ヘルニア
椎間板ヘルニア

腰痛関連疾患でしびれの出る部位は下肢になります。次のような疾患でしびれが発症することがあります。腰椎椎間板ヘルニア腰部脊柱管狭窄症腰椎変性すべり症、腰椎分離すべり症、梨状筋症候群などにより、脊髄神経、馬尾神経(ばびしんけい)、神経根の圧迫などでしびれや痛みが出ます。

ただし、しびれを伴う疾患にはこの他にもたくさんあるため、鑑別診断のため、一度病院に受診することも大切です。

実はレントゲンやMRIなどの画像解析で原因が特定できる腰痛は全体の約15%であると考えられています。これを「特異的腰痛」と呼び、腰椎椎間板ヘルニア、腰部脊柱管狭窄症、腰椎変性すべり症、腰椎分離すべり症などで、腰痛との因果関係が結びつくものはこの特異的腰痛に入ります。

しびれに関しても、この特異的腰痛が原因で発症しているものは、しびれの原因もわかっているということになります。

逆に、画像診断では確たる原因が特定できない腰痛を「非特異的腰痛」と呼び、腰痛全体の約85%を占めているといわれます。このような場合、腰痛とともに現れるしびれは原因不明として扱われます。

デルマトーム

デルマトームとは脊髄神経が支配する皮膚の感覚領域を分節ごとに図にしたもので、皮膚が刺激を感じ(感覚求心路)それに相当する脊髄レベルをあらわします。皮膚分節や皮膚感覚帯とも呼ばれ、脊髄から出る神経根(しんけいこん)ごとに皮膚表面の感覚(触覚、圧覚、痛覚、温覚、冷覚)の領域を表したものです。

この様に皮膚感覚は、後根神経節に入る皮膚領域をあらわしているが、特に下肢の領域に関しては、解剖学書によって多少の違いがあり、臨床上はデルマトームは概ねの目安にはなるが100%の信頼性はない。 

デルマトーム  
デルマトーム

しびれの感覚も、デルマトームを参考に、おおよその目安として参考にしながらも、その他、徒手筋力検査なども突き合わせて調べる必要がある。

また、例えばデルマトーム上では、S1(第一仙骨神経)の領域にしびれの反応があったとしても、治療におけるポイントはS1とは限りません。

なぜならば、S1はあくまで結果であって、原因であるとは限らないからである。臨床治療で大切なことは、症状だけを追わづに、メジャーポイント(最終的な治療点)を見つけることが大切なのです。

しびれの治療

腰痛関連の症状として、下肢のしびれが出ている場合の治療の主眼は、基本的に腰痛改善の治療を行えば、しびれの改善にもつながるということです。

すなわち、「痛み」も「しびれ」も同根であり、分けては考えないということです。

当院では、基本的な整形外科テストは術前術後の比較として行います。これは施術前に弱くなっていた筋力が施術後に強くなるということで、治療効果の判別と目安検査になるからです。

実際にどこを治療するかは、カイロプラクティック的なキネシオロジーテスト(筋肉反応テスト)を用いて、メジャーポイントを見つけていきます。これが一番信頼度が高く、しびれなどの原因になっている本当の問題に踏み込めます。

治療ポイントをどのように施術するかは、ケースバイケースですが、当院ではカイロプラクティック、オステオパシーPCRT(心身条件反射療法)などを組み合わせて、目の前の患者様に最も適した施術を行います。

自分でできる腰痛としびれの治療

腰痛や足のしびれが出ている場合、その患部は温めるべきか冷やすべきかと悩むと思います。結論から言いますと「温めるべきです!」冷やして楽になる場合もありますが、それはあくまでもその場限りで短期的なものです。

体を治すための栄養は血液によって運ばれてきます。冷やしてしまうと血管が収縮してしまい血流が悪くなり、長期的には治りを遅くしてしまいます。

実は痛み止めの薬も血管を収縮させて血流を悪くし体を冷やすのです。

また、風邪で熱が出た時に使う解熱剤と痛み止めである鎮痛剤とは同じもので、どちらも体を冷やします。ロキソニン、アスピリン、ボルタレン、イブプロフェンなど全て体を冷やします。

厚生労働省のサイトでも次のように示されています。

解熱鎮痛薬を飲むときは、他の解熱鎮痛薬や風邪薬と併用しないでください。解熱鎮痛薬や風邪薬には同じ効果をもつ成分が含まれているため、併用すると安全な量より多く飲むことになってしまい、危険です。

厚生労働省

腰が痛い場合、湿布を貼ることもありますが、湿布も体を冷やします。最近の湿布は、経皮吸収(皮膚を通して薬剤がしみ込む)タイプの鎮痛剤が多いので、患部に鎮痛剤がしみ込み痛みをとりますが、結果として、湿布を張った部分は冷えてしまいます。

この様に対症療法である痛み止めの飲み薬や湿布は、体を冷やし腰痛や足のしびれの治りを悪くしてしまいますので、本当に必要な時だけ使うようにし、あまりそれに頼り過ぎない方がいいと思います。

温熱療法

腰痛や下肢のしびれを治すのには、やはり温めるのが一番です。慢性的に痛みやしびれのある部位は筋肉も硬くなり血流も悪く「冷え」ていることがほとんどです。

この様な部位を温めることで、筋肉などの組織は緩み、血管は拡張し、血流が改善しますので、痛みも軽減し治癒も早くなります。

昔から病気やケガの治療に「湯治」が利用されてきました。武田信玄公の隠し湯の逸話なども有名ですが、これなども温めることで、治りを良くしているのです。

温熱療法としてお風呂もおすすめで、シャワーだけでは体が温まりませんので、ぜひ入浴して深部までよく温まってください!

腰痛と使い捨てカイロ

次におすすめなのは、使い捨てカイロです。腰や臀部の痛みやしびれのある部分に貼るだけでかなり楽になります。痛み止めよりよく効くこともありますので実践してみる価値はあります!

カイロの良い点は外出時にも使えるということです。効果と値段を考えてもコストパフォーマンスが大変良く、温熱療法で一番の優れモノだと思います。

その他には、やわらかい樹脂製の湯たんぽなどで患部を温めるのも効果的です。湯たんぽは外に持ち出しては使えませんが、熱量が多いの自宅で行う場合には、使い捨てカイロよりもこちらの方がおすすめです!お湯を入れるだけですので簡単に患部を温められます。

最近は電子レンジで温めるタイプのものもありますので、これなども便利ですので、お持ちの方はどうぞご活用ください。

腰痛に効く食べ物

腰の痛みや足のしびれをとる食べ物をお伝えします。

青魚のEPA・DHA

サバ・イワシ・サンマ・アジ・ニシンといった魚にはDHAやEPAが豊富に含まれています。DHA、EPAには血流を改善する効果があるので、腰痛改善にも効果的です!

また、DHAやEPAには気分障害にも効果があるといわれていますので、ストレスにも強くなります。非特異的腰痛にはメンタル的な問題も関係しますので、青魚を積極的にとるといいと思います。

次にビタミンEも血液循環や抗酸化作用に関係します。おすすめの食材としてはアーモンドです。無塩のものがありますので、毎日少量ずつ食べるといいです。

味噌も体を温める作用がありますので、具沢山の味噌汁は毎日食べていただくことをおすすめいたします。

そして、生姜は体を温める作用がありますので、いろいろな料理に使うといいですよ!

逆に体を冷やす食べ物は腰痛を悪化させますので要注意です!砂糖を大量に使ったスイーツは体を冷やす食べ物です。食べ過ぎにはくれぐれもご注意ください!

また、精白したパンやめん類、白米は栄養バランスも悪いので、玄米や雑穀を食べた方が健康的です。

まとめ

腰痛や足のしびれの症状は、根本的に血液循環を良くする食べ物を食べ、体を温めることが大切です。

また、しっかり体のバランスを整え、歪みを調整することでさらに良くなりますので、腰痛や下肢のしびれでお困りの方は是非ご相談ください!

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肩こり・腰痛・坐骨神経痛・椎間板ヘルニア・ぎっくり腰・めまい・頭痛・脊柱管狭窄症・自律神経失調症・五十肩・膝の痛み、股関節の痛み等、様々な症状の根本原因を施術する整体治療院 。あん摩・マッサージ・指圧師の国家資格取得者「札幌 キネシオロジーの谷井治療室」です。

全国どこでも遠隔施術も承ります。https://www.taniithiryousitu.com/distant-healing/
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