予防に勝る治療なし
体の不調は、突然やってくることがほとんどです。腰痛なども、ぎっくり腰の様に突然の激しい痛みに襲われたり、坐骨神経痛も、ある日突然、痛みや痺れに気づくということです。
虫歯もある日突然痛くなることがあり、頭痛や腹痛もまた然りと言ったところです。
痛みや痺れは、ある日突然訪れますが、その前に水面下では、着々とその芽が膨らんでいるのです。ぎっくり腰も、突然来るようで、実は数日前から腰の異変を感じていたということが多いのです。まあ、この異変を感じられるか、感じられないかは、それぞれの感性ですが、体はしっかりとその声を発しているのです。
腰に軽い痛みがあったとか、腰が張っていた、腰が重かった、などという事はまだ分かりやすく、因果関係を結び付けやすいのですが、それ以外の兆候もあるのです。
- 身体がとにかくだるい。
- 寝つきが悪い。夜中や明け方に目が覚める。
- イライラする。
- 寒気がする。
- 脈が速い。
- 皮膚がカサカサする。
- 食欲がないか、逆に、とにかくお腹がすく。
- 何もやる気が起きない。
- 微熱がある。
- 手足が冷たい。
この様に、一見、腰痛やぎっくり腰と関係なさそうな事でも、体は異変を知らせるサインとして送っているのです。
内臓疾患でも、検査で異常がでたら、その機能の70%が壊れていると言われています。肝臓なども沈黙の臓器とか、物言わぬ臓器などと言われていますが、疲れやすいなど、様々な全身症状はサインとして、その前に出ていると思います。
大きな症状が出る前には、小さな変調が見えないところで積み重なっています。ちょうどコップの水があるれるように、少しずつ悪因が溜まっていき、それがいっぱいになった時に、大きな症状としてあふれ出すのです。
「未病を治す」
一般に「未病(みびょう)治(ち)」という言葉がありますが、正しくは、「未だ病まざるを治す」と読みます。

未病の概念は、中国最古の医学書と呼ばれている『黄帝内経』から出ています。この教えは現代でも十分通用するものです。『黄帝内経:素問:四気調神大論』には、「聖人は、すでに病になっているものを治すのではなく、未病を治します。」とあります。
また『素問:刺熱編』では、「腎熱の病のものは、頣(おとがい)が先に赤くなります。病がまだ出ていなくともこの赤色が現れている場合にはこれに鍼を刺します。これを名づけて未病を治すと呼んでいます。」とあります。
同じく黄帝内経には次の様に書かれています。
「国家を治めるのと同じように、騒乱が起こってしまってから、これを治める方法を研究するのではなく、騒乱の発生する前に、未然にこれを防ぐのである。仮に疾病がすでに発生してしまってから治療したり、戦乱がすでに起こってしまってから平定するということであれば、つまり、口が渇いてやっと井戸を掘ることを思いつき、戦争になってからやっと武器を造ることを考えるのと等しく、それでは、あまりにも遅すぎるのではなかろうか」
また、「健康・医療戦略(平成27年7月22日)閣議決定」では、未病について以下のように説明されています。
※健康と病気を「二律背反」の概念で捉えるのではなく、心身の状態は健康と病気の間を連続的
に変化するものとして捉え、この全ての変化の過程を表す概念が未病である。また、治未病とはこ
の一連の変化の過程において、特定の疾患の予防・治療に止まらず、体全体をより健康な状態に
近づけることを治未病(未病を治す)という。
※「予防」と「未病を治す」の違い
「予防」は、個別具体的な疾患の発症を防ぐことであり、「未病を治す」とは、特定の病気を予防
するのではなく、心身全体をより健康な状態に近づけることが大きな違いである。
西洋医学的な思想では健康と病気を二律背反的に捉える傾向があり、病気がなければ健康で、健康でなければ病気というように絶対的に評価しがちです。「病気」や、その「症状」を治療の対象とする西洋医学では、病気と健康の間に線引きをしないと、「病名」や「症状名」がつけられず、具体的な治療を開始できないと考えるからです。
未病は東洋的な考え方で、西洋的な考え方から未病を説明すれば、未病とは健康管理または、予防医学の一分野となります。
ある医師会のホームページには、「高脂血症、糖尿病、高血圧なども未病の1つと考えることができます。」と書かれていました。確かに自覚症状が無ければ、これらは未病に分類されてもおかしくないかもしれません。
中国の陳延之の著書『小品方』には、以下の言葉が書かれています。
上医は国を医(いや)し、中医は人を医し、下医は病を医す
下医は病を医すとありますが、病を治せれば上等だと思いますが、ここだけに医療の目的を置いていてはいけないとの戒めだと思います。ここでは医者への指摘が述べられていますが、患者の側にも問題が無いわけではありません。
仕事の忙しさや、生活習慣の乱れなど、自分の体を顧みないで頑張り過ぎ、常にストレスを抱えていると、病気のサインを見逃し、気づいたときには、もう手遅れということもあります。
以上のように、未病としての体のサインを見逃さずに、何事も悪くなる前の予防が大変大事になります。
腰痛なども、脊柱管狭窄症や椎間板ヘルニアなどによって、坐骨神経痛や大腿神経痛が発生します。早期に治療を開始すれば、神経痛の回復も見込めますが、長期間放置したものは、神経に損傷が残り回復が見込めなくなります。これなども「未病治」の大切さを物語っている事例です。
コリや軽い痛みの段階でも、早めに整体治療でバランスを取ることで、大病に至るリスクを減らすことができます。
小さなサインをも逃さず、何事も、問題は小さいうちに解決することが大事です!
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肩こり・腰痛・坐骨神経痛・椎間板ヘルニア・ぎっくり腰・めまい・頭痛・脊柱管狭窄症・自律神経失調症・五十肩・膝の痛み、股関節の痛み等、様々な症状の根本原因を施術する整体治療院 。あん摩・マッサージ・指圧師の国家資格取得者「札幌 キネシオロジーの谷井治療室」です。
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