アレルギー改善食

アトピーを治すには、ステロイド剤と並行して、まずアトピーの「火事」の燃料を断つことが重要です。

アレルゲン(植物油・動物性タンパク質)

アトピーの主な燃料となるのが、植物油と動物性タンパク質ですが、それを症状の程度に応じて断つ方法をお伝えいたします。

今までの除去食療法のように、あれもダメ、これもダメと、しだいに食べるものがなくなっていく不安にかられるのとは逆なのです。

まず伝統的な「和食に戻す」ことが食事療法のスタートです。植物油と肉類を減らし、野菜、海藻類、魚類の多い食事に切り替えることです。

根菜や海藻、青菜やキノコなどを入れた具沢山の味噌汁などもおすすめです。

たまにはイタリア風トマト料理や煮込み料理、韓国のチゲ鍋などにしても、レパートリーが増え、違和感なく食事になじみます。

ここで扱うアトピーの改善食は、実は花粉症など、その他のアレルギーや、頭痛肩こり、疲労感、便秘、肥満など様々な問題の解決にも関係してきますので、食事療法が健康回復や体調改善に役立つことを実感すると思います。

自分の症状は「軽症」か「重症」か

実際の食事療法をはじめる前に、まず、自分のアトピーの程度を知りましょう。

  • 軽症」…さすったり、ときにひっかく程度
  • 中等症」…よくひっかき、ときどき血が出るようになる。緊張したり、何かに熱中したりするとかゆみを忘れることができる
  • 重症」…皮膚をえぐるようにひっかき、かき破って血が出るようになる。しみるので入浴を嫌うようになる。そのために二次感染の炎症も伴ってくる
  • 最重症」…表現すると、「どうにも止められないほどにかゆい」という感覚。終始ひっかく動作を繰り返し、夜も眠れないほどになる。

睡眠障害は、軽症や中等症では見られません。かゆみで眠れなくなったら重症以上と考えてください。

自分の今の程度に合わせて食事やステロイド剤の使い方を設定していけばいいのです。(とはいえステロイド剤は、医師の指導の元となりますが・・・)

離乳食は鶏肉がいいか、白身魚がいいか

結論から言えば、離乳食は白身魚ではじめるのが正解です。母親が魚嫌いで、肉、マーガリン、マヨネーズ、フライドチキン、ポテトチップス、ケーキなどを好んで食べていると、子供にもリノール酸過多、EPAやDHAの不足が起こります。

つまりアレルギー体質をもって生まれてくることになります。

乳児は母乳で育てるのが一番いいのですが、粉ミルクを選ぶときは、魚油(DHAなど)が添加されているかどうかも重要です。

軽症のアトピーの食事

使える食材がかなり多いのが軽症の人のメニューです。軽症の場合、植物油は目に見えて油と分かるもの、手で触るとべとべとするものを避けることで効果が上がります。

例えば揚げ物料理(トンカツ、鶏の唐揚げ、エビフライ、天ぷらなど)、マーガリン、ドレッシング、マヨネーズ、ポテトチップス、スナック菓子などは避けるべき食べ物です。

軽症の人の卵の対策

生卵、マヨネーズ、半熟卵、温泉卵などは避けます。著者によると、症状にもよりますが、卵料理(固ゆで卵、茶わん蒸し、玉子焼きなど)は週に1回程度食べられるそうです。

また、卵を用いたケーキ類(プリン、カステラなど)は月1回程度食べられます。

卵の量は週に1個に制限します。

アレルギー検査「RAST(ラスト法)」(特異的IgE抗体検査)というものがあります。6段階の点数で表し、点数が高いほどアレルギー反応が強いということを示します。

卵のアレルギーがどの程度かも調べるといいと思います。著者によると、ラスト法で2点以下だとある程度の卵は食べれるそうですが、この検査の感度はあまり高くないと言われます。(50~70%)

検査数値だけにたよらず、まずは自分の体に状態の変化を細かくチェックしながら行うとよいでしょう。

軽症の人の牛乳・乳製品対策

軽症の場合、牛乳や乳製品は、牛乳、練乳、チーズ、ピザ、乳児用粉ミルク、スキムミルクなどもとることができます。

著者は、ラスト法で2点以下なら影響度の強い乳製品(生の牛乳、練乳、チーズ、ピザなど)も摂取可能なことが多いと述べています。

牛乳、ヨーグルト、乳酸菌飲料は毎日飲んでも構いません。

生クリームを使った料理(クリームシチュー、ポタージュ)は週1回、生クリームを使ったケーキ類は月1回食べられます。

軽症の人の小麦対策

軽症の場合、強力粉を使ったパン、ラーメン、スパゲッティ、マカロニなども食べることができます。

著者によると、ラスト法で小麦の影響が3点以下の場合、小麦を交えた主食を考えていいと述べています。

強力粉を使ったメニューは毎日続けず、2~3日ごとにすれば定期的に食べられることになります。一方薄力粉、中力粉なら毎日食べられます。

軽症の人の米対策

軽症の場合は、米で影響が出る場合は少ないと言われます。ただし、一口20回は噛んでタンパク質がよく分解されるようにしてください。

多少でも影響の出るようなら、小麦が食べられる場合は、3食のうち1食をパン、うどんなどにするといいでしょう。

また、軽症の場合でもタンパク質の含有量の多い玄米、もち米は避けた方がいいようです。

中等症のアトピーの食事

軽症の場合より避けるべき食べ物が多くなります。繰り返しになりますが、植物油と過剰なタンパク質がアトピーの燃料となっているので、それらは特に注意して避ける必要があります。

たとえば、豚肉も油でいためる代わりに、ゆがいて油抜きし、ポン酢で食べたり、コロッケを肉じゃがに変えたり、肉料理を魚介類にするのもポイントです。

中等症の人の植物油対策

避けるべきもの

トンカツ、エビフライ、コロッケ、鶏の唐揚げ、天ぷら、フライドポテト、油揚げ、生揚げなどの揚げ物、マーガリン、ドレッシング、マヨネーズ、インスタントラーメン、ポテトチップスなどのスナック菓子、カレールー、シチューの素、グラタンの素などは全て避けてください。

食べられるもの

ひじき、キンピラごぼう、うま煮、筑前煮などの炒め煮料理、あんパン、ジャムパン、ブドウパンなどの菓子パン、チョコレート、食パン、フランスパン、ごま和えなどの食品はOKです。

中等症の人の卵対策

中等症の場合、卵は、生卵はもちろん、軽症のときは食べられた卵料理(茶碗蒸し、オムレツなど)、卵を使ったケーキ類は全て避けてください。

避けるべきもの

固ゆで卵、茶碗蒸し、玉子焼き、目玉焼き、オムレツ、スクランブルエッグ、ハムエッグ、などの卵料理、ケーキ、プリン、カステラ、ホットケーキなどの卵を使ったケーキ類は避けます。

食べられるもの

卵黄だけを使った料理、アイスクリームなどはOKです。また、かまぼこ、ちくわ、ビスケット、鶏肉、鶏レバーなども食べることができます。

中等症の人の牛乳・乳製品対策

牛乳、チーズ、ピザなどは避けなければなりません。

しかし、生クリームを使った料理(クリームシチューなど)、ヨーグルトや乳酸菌飲料などは食べられます。

避けるべきもの

牛乳、練乳、チーズ、ピザなど。

食べられるもの

ヨーグルトや乳酸菌飲料、アイスクリーム、クリームシチュー、ポタージュなどの生クリームを使った料理がたべられます。

牛肉や食パン、ビスケット、バター(乳児期までは避ける)も適度にOKです。

中等症の人の小麦対策

避けるべきもの

強力粉を用いたラーメン、スパゲティ、マカロニなどは避けましょう。

食べられるもの

中力粉を使ったうどん、そうめん、冷麦などはOKです。もちろん、薄力粉を使ったお好み焼き(卵をヤマイモに変えて作る)、自家製の蒸しパン、団子汁などは大丈夫です。

中等症の人の米対策

避けるべきもの

玄米、モチ米は避けましょう。

食べられるもの

胚芽米、七分づき米、精白米はOKです。ただし、一口20回噛むことを忘れずに。

その他の工夫として、白米に押し麦を3割程度混ぜた「麦ごはん」に変えて、米の使用量を減らします。

Aカット米(アレルゲンのタンパク質を除去したお米)や、モチ遺伝子を持たない品種の「ゆきひかり」もおすすめです。

重症のアトピーの食事

まず最初に3大主要食品(植物油、卵、牛乳)プラス肉類をしっかりと避けなければなりません。そのためには和風の調理が中心になります。

重症の人の植物油対策

避けるべきもの

トンカツ、エビフライ、コロッケ、鶏の唐揚げ、天ぷら、フライドポテト、油揚げ、生揚げなどの揚げ物料理、マーガリン、ドレッシング、マヨネーズ、インスタントラーメン、ポテトチップスなどのスナック菓子、カレールー、シチューの素、グラタンの素などは全て避けてください。

さらに、ひじきやキンピラごぼう、うま煮、筑前煮などの炒め煮料理、あんパン、ジャムパン、ブドウパンなど菓子パン、ブラックのチョコレートも避ける必要があります。

食べられるもの

食パン、フランスパン、赤ちゃん用ビスケット、ごま和え(ごまにアレルギー反応がある場合は避けます)などはOKです。

エゴマやアマニの油は、加熱調理には使えませんが、アレルギー反応を抑えるので、サラダなどにかけて食べることはできます。

重症の人の卵対策

避けるべきもの

半熟卵、温泉卵、茶碗蒸し、玉子焼き、目玉焼き、オムレツ、スクランブルエッグ、ハムエッグなどの卵料理、ケーキ、プリン、カステラ、ホットケーキなどの卵を使ったケーキ類は避けましょう。

生卵、マヨネーズ、アイスクリームも避けます。

食べられるもの

かまぼこやちくわ、ビスケットなど、卵を一部含む加工食品と、鶏肉、鶏レバーはOKです。

重症の人の牛乳・乳製品対策

避けるべきもの

牛乳、練乳、チーズ、ピザ、スキムミルクなどの食品は完全に避けます。

また、クリームシチュー、ポタージュなどの生クリームを使った料理、生クリームを使ったケーキ類、ヨーグルトや乳酸菌飲料、アイスクリームなどの食品も避けなければなりません。

食べられるもの

食パン(小麦にアレルギー反応がない場合は、3日に1回程度)、ビスケット、バター(乳児期までは避ける)、牛肉などはたまに食べられます。

重症の人の小麦対策

避けるべきもの

強力粉を用いたラーメン、スパゲティ、マカロニなどは、いったん全て避けます。

小麦アレルギーがなければ、食パンは、3日に1回位食べられます。

食べられるもの

中力粉のうどん、そうめん、冷麦などは食べられます。また、薄力粉の自家製お好み焼き(オリーブオイルなどを少量で)、蒸しパン、団子汁などもOKです。

重症の人の米対策

重症の場合、短期間でも米は完全に避けるとより効果的です。基本的に1日の主食は全て米以外の代用食とします。

  • 小麦が食べられる場合…Aカット米、小麦、いも類を各1食
  • 小麦が食べられない場合…Aカット米2食+いも類1食または、Aカット米1食+いも類2食

「いも類」は、さつまいも、じゃがいも、かぼちゃを交替で3日に1回ずつローテーションをします。

同じいも類を続けないのは、繰り返し食べるものにアレルギーの影響がでやすいからです。その他の食品(おかず類)も、なるべく種類の違うものを順繰りに食べることが大事なのです。

中等症まで回復した時点で、精白米を朝1食試すことができます。もしもかゆみが強くなるなら、1~2か月後に再挑戦するといいでしょう。

米によるひ鍼のかゆみは強烈ですので、医師と相談の上ステロイド剤でかゆみを抑えることが効果を上げる重要なポイントとなります。

避けるべきもの

玄米、モチ米、七分づき米、胚芽米、精白米は避けてください。

最重症のアトピーの食事

アトピーの程度が最重症に当てはまる場合、かゆみの燃料を完全に断つ必要があります。この食事法を実践すれば安眠できるようになり、皮膚の再生も始まってきます。

和風の調理法にすることがポイントです。刺し身、魚の煮つけ、焼き魚、味噌汁、ほうれん草や小松菜のおひたし、酢の物、豆腐、鍋料理、漬物、煮豆、煮野菜などをうまく利用します。

最重症の人の植物油対策

植物油を少しでも含む食品は完全に避けます。ただし、αリノレン酸主体の体内でEPAやDHAに変わるエゴマ油やしそ油、アマニ油などは使えます。

しかし、過熱するとすぐに酸化してしまうので、生のままご使用ください。

避けるべきもの

植物油を含む食品は全て避けます。

最重症の人の卵対策

卵を少しでも含む食品は完全に避けます。

避けるべきもの

卵を含む食品は全て避けます。

食べられるもの

鶏肉は多くの場合、食べられます。魚卵は鶏卵とは種族が異なるので影響が少なく、食べられることが多いです。

ししゃもやイクラ、筋子などを適度にとり、栄養不足にならないように気をつけましょう。タンパク質は大豆、魚介類で補うようにします。

最重症の人の牛乳・乳製品対策

牛乳や乳製品は全ての食品を完全に避けます。

避けるべきもの

牛乳、乳製品、その加工食品は全て避けてください。

食べられるもの

牛肉は多くの場合、食べられます。

最重症の人の小麦対策

小麦にアレルギー反応がない場合、強力粉のみ避けて、中力粉や薄力粉は食べられることが多いです。

もしも小麦にアレルギー反応がある場合は、小麦類は完全に避けます。

避けるべきもの

強力粉に属す小麦類、製品。

食べられるもの

中力粉、薄力粉、麩など

最重症の人の米対策

米類は完全に避けます。米が原因のかゆみは強く、以下のようになります。

米アレルギー

避けるべきもの

いかなる種類の米も避けます。また、ヒエ、アワ、キビなどの雑穀も米と共通反応を示すことが実証されていますのでご注意ください。

最重症の場合は、「米を完全に避ける食事療法」を1~数か月間継続します。米は永遠に避ける必要はなく、体内の免疫バランスが回復するにしたがって、また食べられるようになりますのでご安心ください。

米の代用食

米の代用食は、いも類やカボチャがおすすめで、家計を圧迫しない程度にAカット米なども交えてローテーションするといいでしょう。

また、小麦が食べられる人は、うどんやそうめんなど1食加えたりするのもいいでしょう。

そして、ハルサメやくず切りなども料理に加えると満腹感もあります。

米の影響

米の影響が出ている人は、ご飯を流し込む、早食いをするなど、よく噛まないケースが多いようです。一口20回は噛む習慣をつけましょう。

米アレルギーは運動不足の人に多く、米の影響を受けるのは一種の過食現象なので、とり過ぎたエネルギーをしっかり燃焼させるために運動をおすすめいたします。

まとめ

アトピーの食事療法の方向性はこの様になりますが、時間の関係上、お伝えしきれていないものもありますので、こちらの書籍を熟読してください。

また、アトピー治療にはリバウンドなどもつきものです。不明な点は、主治医の先生とご相談の上実施してみてください。

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肩こり・腰痛・坐骨神経痛・椎間板ヘルニア・ぎっくり腰・めまい・頭痛・脊柱管狭窄症・自律神経失調症・五十肩・膝の痛み、股関節の痛み等、様々な症状の根本原因を施術する整体治療院 。あん摩・マッサージ・指圧師の国家資格取得者「札幌 キネシオロジーの谷井治療室」です。

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