油を断てばアトピーは一気に解決へ!

今回ご紹介する書籍は、「油を断てばアトピーはここまで治る」永田 良隆先生のご著書で、三笠書房より出版されています。

著者によりますと、アトピーは消化しきれなかった食べ物が皮膚に噴出したもので、まずは薬でかゆみを止め、その間に食べ物を変えて体内から根治させるのが目的です。

サラダ油

実は、消化しきれない食べ物の代表は、今まで見逃されていた「植物油」だったのです。

アトピーは皮膚の上で起きる火事

アトピー性皮膚炎は、例えると「燃え盛っている火の固まり」です。

火事の燃料とは、ズバリ、間違った食べ物のことです。

燃焼の3要素

物が燃えることを燃焼といいます。物が燃えるには、①燃えるもの ②酸素を与えるもの ③火の元の3つが必要になります。

体の中の炎症も、この燃焼の3要素になぞらえて考えると下の図のようになります。

消火の4要素

  • 可 燃 物 → 除去消火(植物油・動物性たんぱく質)
  • 酸素供給減 → 窒息消火(ストレス)
  • 熱   源 → 冷却消火(ステロイド)
  • 燃焼の継続 → 抑制消火(青魚EPA・DHA・α-リノレン酸)

治す手順①

火事の燃料を断つ

アトピーのかゆみの元の燃料とは、高カロリーの植物油や、消化しきれないほど食べ過ぎた動物性タンパク質です。それが皮膚表面に噴き出すことが、かゆみの元になります。

まずはアトピーの燃料にならない食事に変えることです。

治す手順②

消火活動を行う

アトピーで、火を消すための水に当たるのが外用薬です。著者によると、ポイントは、弱いステロイドをだらだらと使うのではなく、強い症状にはそれ相応の強い薬で対処すること述べています。

治す手順③

火が弱まっている間に皮膚を再生

ステロイド剤での外側からの消火活動で、火事をいったんおさめている間に、食事を変えてアトピー体質の改善を図ります。それが内側からの消火活動です。

皮膚の再生の早い乳幼児なら1~2週間、学童でもだいたい2~4週間あれば結果が出て、大人の重症患者でも3~6か月あれば、かゆみはほぼ消失して、きれいな皮膚がかなり再生するそうです。

人間の身体とは

人の体は、ストーブにたとえることができます。食べたものを燃焼させて生きているのです。

「燃(ネン)」という字は肉を焼く様子・燃える様子を表しています。もともとは、「然」という字が燃えている様子をあらわしていました。

「自然」という字は自らしからしむるという意味で、人間は自ら燃えることで生きているのです。

燃えるためには食べ物を燃料として取り込まなくてはなりませんが、過剰な油や、過剰な動物性たんぱく質や食べ過ぎは消化が追い付かなくなり、不完全燃焼を起こします。

この燃えカスがアトピー性皮膚炎の元になります。

また、現代人は運動不足気味で、摂取した栄養素を消費しきれないことも多く、この余剰分がアトピー性皮膚炎のさらなる原因ともなっています。

適度な運動は大切で、良く体を動かした後は、軽症の方でしたら、揚げ物なども少量食べてもいいと著者は述べています。

アトピーと、肩こりも関連が深く、お互いの症状が相関関係にあるので、アトピーが楽になると、肩こりも楽になるのです。その逆もあり、肩こりなどの症状が楽になると、アトピーも改善しやすい体質になるのです。

今までのアトピー治療法5つの誤解

アトピーは治らない→間違い

アトピーが治らないと言われる理由は、アトピーの原因がいまだに不明とされているからです。

アレルゲン(卵、牛乳、ダニなど)は一生ダメ→間違い

アトピーの大きな原因は、アレルゲンよりもむしろ体の内側がアレルギー体質になっているからです。

体がアレルギー体質になるのは、植物油と肉類が多く野菜の少ない現代風の食事が原因です。

一度かかったアレルギー疾患は治らないといわれてきましたが、食事療法で体質が改善すれば、必ず根本から治りますと著者は述べています。

ステロイド剤は使わない方がいい→間違い

著者によりますと、ステロイド剤は、燃え盛る火を一時的に消火して、安眠をとるために戦略的に使用すれば、決して恐いものではないとのことです。

ただし、必ず食事療法と並行して行うことが最大のポイントです。

かゆみはできるだけ我慢→間違い

ステロイド剤と食事療法を並行して行い根本解決を行います。

かゆみは我慢するのではなく、なくしてしまうこと。そうしてよく眠ることが皮膚再生にも欠かせません。

母親がアレルギーなら子供もなる→間違い

1955年ごろには皆無だったアトピー性皮膚炎や花粉症などが、これほど蔓延している現状は、遺伝ではなく食生活の変化が一番の原因です。

母親が間違った食生活をすると、母乳にもその成分が混じるため、赤ちゃんは様々な拒否反応を起こします。

遺伝と考えるよりも、母親の食事を変え、良い母乳に変えることが大切です。

食事の内容の変化

下の図は、昭和40年(1965年)と現在の食事の内容の変化をあらわしたものです。

肉などの動物性たんぱく質と、植物油の摂取量が増えているのがわかります。

ちなみに、昭和30年(1955年)の油脂類の摂取量は、調べたところ、昭和40年の半分以下でした。この当時の食事は、炎症を起こす物質と炎症を抑える物質のバランスが程よい状態でした。

アレルギーと食事の変化
出典:農林水産省Webサイトhttps://www.maff.go.jp/j/wpaper/w_maff/h18_h/trend/1/zoom_03.html

植物油がアレルギーかゆみの元になっていた

油料理をすると、換気扇に油が染みつきます。人間の身体にも内臓や細い血管などに油がべっとりと溜まるのです。

これがアトピーの根本原因の一つです。植物油を取り除くことで、実際にアレルギー体質はみるみる改善に向かうのです。

油は高カロリーです。1gあたりのカロリーは、タンパク質は4kcal、脂質は9kcal、炭水化物は4kcalです。そのため、必要以上にとると身体に溜まってしまいます。

植物油とは、大豆油やコーン油、ごま油、菜種油、サフラワー油、米油などで、毎日これらを大量に摂ると、細胞膜に油の成分が蓄積して体をアレルギー体質に変化させます。

また、必要以上に摂り過ぎた植物油は体内からあふれ出し、皮脂腺を通して皮膚表面に排出されます。そして、これがかゆみ、湿疹の元になります。

リノール酸を多く含む植物油をたくさん食べると、私たちの細胞膜に、リノール酸から変化したアラキドン酸が蓄積されます。

このアラキドン酸によりアレルゲンに対して過敏に反応するようになるのです。

体内に溜まった油が皮脂腺からにじみ出す

アトピーが最初にあらわれる場所は決まって、おでこ、顔の頬(ほほ)、脇の下、腕の関節部分などです。これはどこも皮脂腺が多く集まっている場所です。

1960年代中ごろから植物油の摂取量が急速に増え、アトピーや花粉症などが飛躍的に増えていたのです。

1週間に2個以上の卵は消化しきれずにヘドロになる

もう一つ体をアレルギー体質にして、アトピーを治らなくしている原因があります。

それは、「動物性たんぱく質の摂り過ぎ」です。肉などの動物性たんぱく質は、いくつものアミノ酸分子がたくさんの鎖でくっついた形をしています。「消化」とは、この鎖を少しずつ切って短くすることです。

最終的にアミノ酸という状態にしてはじめて体に吸収されるのです。それには強い消化力が必要ですが、著者の調査では、成人女性でも、鶏卵は週に1個か2個しか消化しきれないという結果が出ています。

では分解されなかった動物性たんぱく質はいったいどうなるのでしょうか?

消化しきれない食べ物がたまっていく

タンパク質が消化によってアミノ酸に分解される途中で、「ポリペプチド」という物質ができます。このポリペプチドは、体が栄養素として利用することができません。

そのためポリペプチドは体の中にヘドロのように溜まります。

そして溜まり過ぎると、やがて皮膚へと排出されるのです。これが、強烈なかゆみの元になります。

つまり、アトピーのもう一つの燃料は、消化されずに体に溜まったポリペプチドだったのです。

植物油が体をアレルギー体質に変え、その植物油と、未消化のポリペプチドが皮膚に排出されます。

これはアトピーの火事を起こしている二つの燃料です。アトピーを治すには、いったんこの燃料をすべて断つか、あるいは減らして火を消す必要があります。

いったん火を消してしまえば、また自分の消化能力に応じた量の植物油や動物性たんぱく質が食べられるようになります。

植物油はこんな食べ物に多い

  • 揚げ物料理(フライ、唐揚げ、コロッケ、フライドポテト、てんぷら、油揚げ、生揚げなど)
  • マーガリン、ドレッシング、マヨネーズ、植物性クリーム
  • インスタントカレールー、グラタンの素、シチューの素
  • インスタントラーメン、シーチキン(オイル漬け)など
  • スナック菓子(ポテトチップスなど)、クッキー、ドーナツ、かりんとう

リノール酸(植物油に多く含まれるもの)を摂り過ぎると、体がアレルギー体質・炎症体質になります。

魚

植物油を減らして、魚からEPAやDHAをより多くとるように食生活を工夫することです。

アレルギー反応を治す食べ物がある

イワシ、サバ、サンマなどの魚に多く含まれる魚油のEPAやDHAは、アレルギー反応や炎症反応をしずめる働きがあります。

アレルギーと食事の変化

上の図は、アレルギー反応を抑えるために使っている抗アレルギー薬やステロイド剤がどこで作用するかを示したものです。

これらの薬の多くは、EPAやDHAなどの脂の作用と共通しています。

EPAやDHAは、リノール酸がアラキドン酸に変わる薬剤が効かないポイントでもアレルギー反応にブレーキをかけています。

つまり、薬を使わなくてもDHAやEPAなどの脂を取れば、それよりもはるかに大きな効果が期待できるというわけです。

つまり、燃え盛る火事に対して、体内から消火活動をすることになるのです。

まとめ

アトピー性皮膚炎は、体の中で起きる火事の結果です。火事を消すには、燃料になっている過剰な「植物油」と「動物性たんぱく質」を減らすことです。

そして、体内から消火活動を促すために、魚(特に青魚)を食べ、EPAやDHAをより多くとる日本の伝統食に戻すことです。

次回のブログでは、アトピー性皮膚炎を改善するための具体的な食事についてお伝えさせていただきます。

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