内臓脂肪

札幌整体治療院 谷井治療室 腸間膜画像
腸間膜

皆様、腸間膜(ちょうかんまく)という言葉をご存知でしょうか。小腸や大腸などという言葉は聞いたことがあると思いますが、一般的に腸間膜という言葉は、あまり聞きなれないと思います。そこで腸間膜の簡単な説明を以下に記します。

゛空腸・回腸などの腸管を包み、後腹膜からつり下がる腹膜のひだ。二重の腹膜が癒着したもので、薄いが強く、扇状に広がって長い腸を支持し、血管や神経が多数分布する。”  出典:デジタル大辞泉

上記の様に、今まで腸間膜は、腸を支える支持組織としての働きと考えられてきました。ところが、2016年にアイルランドのLimerick大学のJ.Calvin Coffey外科教授らの研究により、今までの定説が覆る様な発表がなされました。

今回の新たなる発見とは、腸間膜が「消化器系の臓器」であるということで、これにより腹部疾患の原因解明が進む可能性があるとのことです。この発表を受けて、医学界で最も権威のある解剖学書とされる『グレイの解剖学』は、腸間膜に関する記述を早くも改訂・修正しているそうです。

今まで100年以上も腸間膜は胃や腸などの消化器系とは別の、断片化した構造と考えられてきました。

しかし、Coffey教授によると、「特に腸管を体につなぐ腸間膜が1つの連続した器官であることに気づいた。それまでは断片化したものとみなされ、非常に複雑な構造であると考えられていた」と述べています。

腸間膜は、れっきとした消化器系の臓器であるということは、栄養吸収に関わっているということだと思います。人体のパーツにはそれぞれの機能があり、無駄なものは何一つないということです。またそれぞれの機能は、多機能効率化が図られているということが、今回の発表で分かります。単なる支持組織だと思われていたものが、消化吸収にもかかわっていたということで、本当に驚きです。

腸間膜は、内臓脂肪が付くことでも知られています。メタボリックシンドローム(代謝症候群・内臓脂肪症候群)とも関連の深い内臓脂肪の貯蔵場所になっているのです。皮下脂肪は外見からある程度判別可能ですが、内臓脂肪は内部にしまい込まれているため分かりづらいものです。これはあたかも、部屋の中はきれいだけど、押し入れや収納スペースには物がぎっしり詰まっていると言ったところでしょうか。

メタボリックシンドロームは、内臓脂肪がたまっておきる病気で、腹囲が増すほど病気のリスクが増すと考えられています。内臓脂肪面積が100c㎡以上であれば内臓肥満があると判定されますが、臨床の場では、立位で軽く息を吐いた状態で、へその高さで腹囲(ウエスト周囲径)を測定し、男性で85cm以上、女性では90cm以上を内臓肥満ありと判定します。そのうえで、脂質異常症・血圧高値・空腹時高血糖の3つの異常のうち2つ以上を合併するとメタボリックシンドロームと診断することになります。

よくちょっと太っているくらい(ちょいメタ)の方が、長生きをすると言われていますが、それは65歳以上の人に当てはまります。30代、40代で「ちょいメタ」だと、代謝が落ちるその後の人生で、確実にメタボになってしまうのです。

では、メタボリックシンドロームを防ぐには、どのようにしたらよいのでしょうか。まずは食事の管理が大切です。早食い、間食、夜食、欠食、孤食は禁物で、夜の食事のカロリーは、減らすことが効果的です。

ただ食事制限の難しい所は、続かないということです。様々な統計を見ても、約半数の人は脱落していきます。それぐらい人間の食欲は強い欲求なのです。無理なダイエットは続かないので、自分のペースで、まずは継続することを目的とするのがよろしいと思います。

次に運動についてですが、ウォーキングの様な有酸素運動と、筋トレを交え、更にストレッチ体操の様な柔軟性向上の運動をミックスするとよいでしょう。歩行は平地歩行のみでは不十分なので、坂道や階段もおりまぜて、早歩きをすることをお勧めします。

筋トレは、8~12回位がやっとという負荷で行うことが良いと思います。それよりも重い負荷だと、関節などにかかる負担が強くなり、ケガのリスクが増してしまいます。また、それより軽い負荷だと、筋トレという目的よりも、持久力的な運動になってしまい、筋量増加はあまり望めません。

筋肉量が多いと様々なメリットがあります。糖質は筋肉の中に蓄えられますので、筋量が多ければ、それだけ糖の貯蔵庫が増えるということで、糖尿病の予防にも役立ちます。また、筋量が多い人の方が安静時の代謝が増しますので、黙っていてもエネルギーを消費してくれメタボの改善に役立ちます。

人間の身体の中で最も筋肉が多いのは脚です。スクワットなどの運動はおすすめですが、くれぐれも正しいフォームで行ってください。

さきほど腸間膜に内臓脂肪が蓄積すると申し上げましたが、この腸間膜を刺激するという意味で、オステオパシーカイロプラクティックの内臓マニュピレーションや、全身のバランス調整も有効だと思います。

そしてまた、腹式呼吸でお腹を動かす(腹を練る)ことも有効ですので、是非行ってみてください。

減量や筋トレを頑張っていても、必ず停滞期(プラトー)は訪れます。あきらめないで、継続することが大切です。人間は辛くて嫌な事は続かないものです。いかに楽しんでできるかがカギとなります。

「可愛い彼女が欲しい」、「カッコイイ彼氏が欲しい」などの理由でもいいと思います。動機が不純なほど、人はやる気が出ると言います。未来の健康で美しい自分を思い描いて頑張ってください。応援しております。

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