病気のサインを見逃すな
人はいきなり大病になることは少なく、ほとんどの病気は体を使ってSOSを出しているのです。このサインに気づけるか、気づけないかが運命の分かれ道です。
今回ご紹介する書籍は「放っておくとこわい症状大全」秋津 壽男(あきつとしお)先生のご著書で、ダイヤモンド社から出版されています。
「予防は治療に勝る」とはエラスムスの言葉ですが、体からのサインを見逃さずに、予防医学的な考えを持つと病気も重症化しずらいのではないでしょうか?
原因不明の肌荒れ
肌荒れの原因は、血液に入った「おなら」のせいかもしれません。腸内環境は皮膚と密接な関係があります。そのため「皮膚は内臓の鏡」と呼ばれます。
腸内には硫化水素や二酸化硫黄などを分泌する悪玉菌がいます。腸内細菌のバランスが崩れて悪玉菌が多くなると、有毒なガスが腸の壁から吸収され、血液に乗り、皮膚まで届いて肌荒れの原因になるのです。
逆に言うと、皮膚が荒れているときは腸粘膜も荒れているのです。
悪玉菌の餌になるもの、肉(特に牛肉)、アルコール、ハム、ソーセージ、甘いお菓子などを控え、野菜や海藻などの食物繊維をしっかりとり、善玉菌が含まれるヨーグルトと、オリゴ糖を一緒にとるのも効果的です。
寝ても疲れが取れない
疲れの処理に大きな役割を果たすのが「肝臓」です。肝臓は体中から集めたゴミを分解、解毒するところで、巨大なごみ処理工場なのです。
肝臓が疲れると、そのゴミ処理がうまくできず、体のあちこちにゴミがたまり疲れやだるさの原因になります。
肝臓は沈黙の臓器ですので、肝臓そのものが痛いなどの症状は出ないのですが、この様にだるさなど全身症状としてその異変を訴えます。
肝臓を休めるためには、肝臓の処理能力を超えないように、食べ過ぎや飲みすぎに注意することです。
粗食にしたり、断食をしたりするとその間は肝臓が休まるので、それなりに意味があるのです。
湯たんぽで肝臓の部分を20分くらい温めるのも、効果的ですので是非お試しください!
口の端が荒れている
口の端が切れるのは、口角炎と言い、別名「胃の花」「見張りイボ」などとも呼ばれます。消化管は口から肛門まで1本の管となっていますので、一つが悪くなれば、全体に影響が表れます。口の症状もその一つです。
口角炎は、つながっているどこかの臓器に異常があるよというサインなのです。胃腸にストレスがかからないよう、消化のいいものを食べ、刺激物も避け、睡眠もしっかりとりましょう。
ビタミン不足でも口角炎は起こりやすくなります。ビタミンB2やB6を積極的に摂ることがおすすめです。乳製品、卵、ほうれんそう、うなぎなどビタミンB2を多く含む食品、また、赤身の魚(かつお、まぐろ)、豚ヒレ、鶏ささみ、穀類、豆類、レバー、バナナなどビタミンB6を含む食品を積極的に摂ることがおすすめです。
寝起きに足がむくんでいる
朝、足がむくんでいたら明らかに体に水分が多すぎるというしるしです。その場合は、腎臓の疲れを疑った方がいいでしょう。
腎臓が弱る一番の原因が塩分の摂り過ぎです。塩分は腎臓で処理されるため、塩分の多い食事は腎臓を疲れさせ、その結果むくみがあらわれます。
加齢に伴う味覚の変化があります。味は大きく分けて塩味(しょっぱさ)、酸味(すっぱさ)、甘味、苦み、うま味などがありますが、このうち特に塩味(しょっぱさ)が鈍くなることが知られています。この点からも塩分のとり過ぎには注意したいところです。
腎臓が疲れているサインは、むくみ以外では、目の下のクマです。腎臓が処理できなかった老廃物が目の下にクマをつくったり、肌の乾燥やかゆみをつくることもあります。むくみが出たら、塩分を控えて腎臓を休めましょう。
湯たんぽで腎臓の部分を20分くらい温めるのも、効果的ですので是非お試しください!
飲んだ翌日に下痢
お酒を飲んだ翌日、きまって下痢するときは、膵臓の不調が疑われます。膵臓の機能が低下して油を分解できないため、油物が分解できずに下痢になるのです。
アルコールは膵臓に負担をかけ、そこに油物となれば膵臓が酷使され消化が間に合わず、下痢になってしまうのです。
高脂肪食の過剰摂取は、膵臓に強い刺激を与え、膵炎のリスクを増加させます。食生活の欧米化・外食の影響で日本人の摂取脂肪量は、昭和30年代の3倍に増加しています。
また、飲酒、喫煙、過労やストレスは、膵臓病の危険因子です。
お酒と油物を一緒にとるのを控え、ゆっくりとしたペースで飲食しましょう。
また、食事中に水分をとり過ぎると胃液が薄まり食べ物の消化が悪くなります。食事中の水分は控えめにしてください。
歯ぐきが腫れている
歯ぐきの腫れを放置した先は、病気のオンパレードとなります。歯ぐきが腫れてきたら免疫力の低下が考えられます。
口の中には、歯周病菌がいますが、普段は免疫細胞が働いて歯周病菌の攻撃を防いでくれます。歯周病菌の厄介なところは、歯周病菌が歯ぐきの傷から血管に入り、心臓や脳の血管の壁で炎症を起こして、狭心症や脳梗塞の原因になるともいわれています。
歯周病菌により全身の炎症反応も強くなり、腰痛や関節痛なども悪化しやすくなります。
ただの歯ぐきの腫れと放っておくと、命にかかわることになりかねないのです。歯ぐきの腫れが悪いのではなくて、歯茎が腫れてしまう体質が悪いのです。
体質改善には免疫力を回復させることが大切です。免疫力を回復させるには、免疫細胞が集まる腸の調子を整えるのが一番です。繊維質の多い食べ物や、ヨーグルト、発酵食品を多くとり、睡眠をしっかりとりましょう。
生老病死
鴨長明が書いた方丈記の一節に次のようなものがあります。ゆく河の流れは絶えずして、しかももとの水にあらず。よどみに浮かぶうたかたは、かつ消えかつ結びて、久しくとどまりたるためしなし。世の中にある人とすみかと、またかくのごとし。
つまり、諸行無常ということで、人の健康も常に一定ではなく、変化します。どんな人でも老いて病気になってやがて死んでゆくのです。
自分も必ず病気になるのだと自覚し、その変化に気づき、できることは積極的に対処していくことが大切だと思います。
そのためにも病気の症状などを学ぶことは有効であると思います。
早期発見がカギを握るがんのサイン
厚生労働省のデータでは、日本人の2人に1人が生涯でがんになり、3人に1人はがんで亡くなるといわれています。がんの兆候を知ることはとっても大事です。
直径1cmくらいの細い便が続く
急に細い便が続くようになったら、大腸がんの可能性が疑われます。また便に血が混じって赤い場合も大腸がんの疑いありです。
ほかにも大腸がんの兆候として、貧血症状があります。特に生理のない男性や、閉経後の女性に貧血症状がみられる場合、医者は大腸がんを疑います。あわせて、腹痛や体重減少などの症状も出るので、これらが重なる場合は、すぐに医療機関で検査をしてください。
予防には、腸内環境を整えることが一番です。特にハムなどの加工肉や赤身肉は腸内環境を荒らし、大腸がんのリスクを高めると言われています。
また、タバコやアルコールの飲みすぎも大腸がんの要因となります。
一番信頼性が高い大腸がんの予防因子としては、適度な運動と肥満の予防です。 身体活動の活発な人は、全く運動しないひとの半分程度しか大腸がんにならないという研究報告もあります。
食事に関しては、緑黄色野菜や魚を中心に食物繊維、カルシウム、そしてビタミンDの多い食事をとり、適度に日に当たることが、大腸がん予防に有効です。 野菜や海藻を十分に食べている人は、全く食べない人の半分しか大腸がんになりません。
しかし、 食物繊維そのものだけでは、大腸がんの予防にならないこともわかっており、サプリメントに頼らず食事の中から食物繊維をとることが重要になります。
真っ黒な軟便が出る
大便は体からの「大きな便り」です。黒い便が何度も出るときは注意が必要です。とくに泥状の真っ黒な軟便が出た場合は、すぐにお医者さんに行った方がいいでしょう。
ここで覚えておいてほしいのが「危険な便の色」についてです。
- 便が黒い→胃がん、胃潰瘍
- 便が赤い→大腸がん、大腸ポリープ
- 便が白い→胆管がん、膵頭部がん
話を胃がんに戻せば、貧血や食後のみぞおちの鈍痛も、胃がんの初期症状として多いと言われます。
また、胃がんの原因のほとんどが、ピロリ菌であることがわかっています。ピロリ菌を持っているかは簡単な検査でわかりますので一度受けてみるといいと思います。
胃腸に負担をかける食べ物は、油・肉・辛・甘・塩・酒になります。摂り過ぎには注意しましょう。
せきと一緒に真っ赤な鮮血が出た
せきをしたとき、真っ赤な鮮血が出るなら喀血です。肺がんや肺の傷が考えられます。ほかにも肺がんでは、せきが出たり、呼吸が苦しくなったり、血痰が出るなどの呼吸器系症状が重なります。
また、深呼吸や肩甲骨を動かしたときに肺が痛むようなら、肺がんの可能性が疑われます。
ちなみに、バスにレントゲンの機械を乗せ、撮りに来る検診車は、あまりお勧めできないそうです。病院のレントゲンよりはるかに被曝量が多いうえ、画像の解析度が低いからだと著者は述べています。「レントゲンだけは病院で撮るので」と断り、病院で検査することを進めています。
非喫煙者に比べて、喫煙者が肺がんになるリスクは、男性で4.4倍、女性で2.8倍と高くなります。
また、タバコを吸わなければ、男性の肺がん患者の68%が発症せずに済むと考えられています。これほど、タバコは肺がんのリスクを高める要因となっているのです。
肺がんの予防で最も大切なのは禁煙です。禁煙をしてから10年たつと、肺がんのリスクが喫煙者と比べて約半分になります。
また、食品に含まれる「イソフラボン」や「ビタミンC」は、肺がんを予防する効果があると考えられています。イソフラボンは、大豆食品に多く、豆腐や納豆のほか、大豆の煮豆、湯葉、豆乳、おからなどがおすすめです。
ビタミンCの多い食品は、緑黄色野菜、レモン、アセロラ、赤ピーマン、パセリ、モロヘイヤ、ブロッコリー、いちご、キウイ、海苔などに多く含まれています。積極的にとりましょう。
手のひらが黄色い
肝臓がんの原因は主に2つあります。一つがウイルス性肝炎で、肝臓がんの9割ほどを占めます。もう一つはアルコール性肝炎です。
その際に参考となるのが、手のひらです。手のひらがいつもより黄色っぽくなっていたら肝臓の不調を知らせる「黄疸」の症状かもしれません。
また、白目が黄色くなったり、尿の色がオレンジジュースの様な色や、紅茶のような色の尿も黄疸の可能性大です。
黄疸が出る前の慢性肝障害の段階で出るサインとして「手掌紅斑(しゅしょうこうはん)」という手のひらが赤くなる症状です。手のひら全体ではなく、親指や小指の付け根など「手のひらの外側だけが赤くなる」のが特徴です。
肝臓を酷使しないよう、アルコールや暴飲暴食は控える。黄疸の症状がみられる場合は、一刻も早く病院へ。
口の中に白い斑点
口の中に炎症が起き、赤く腫れて破れ、痛みをともなうもので一般的なものは口内炎です。疲れやストレス、栄養不足でできやすいとされ、1~2週間で自然に治るものがほとんどです。
一方で、口や舌の粘膜に白い斑点や膜ができ、こすっても取れないものがあります。これは口内炎ではなく、口腔がんの前兆ともいわれる「白板症(はくばんしょう)」です。
白板症は、口内のダメージを受けやすい場所に起こります。歯並びや歯の詰め物が原因でその部分がいつもこすれていたり、頬の内側の同じ部分を噛む癖があったりすると、発症してしまうのです。
いつも同じ場所に口内炎ができる人は、ぜひ歯医者さんに行って歯の調整をしてください。
酸っぱいものだけむせる
なぜか、酸っぱいものにだけ異様にむせる・・・そのような場合は、食道がんか咽頭がんの疑いがあります。
初期には刺激性の強い酸っぱいものにだけ敏感に反応してむせるのですが、がんが進行すると、どんなものにでも、むせるようになってしまいます。
また、食べ物がつかえる感じや、声がかすれたりすることもあります。
熱いものや濃いアルコール、タバコは危険因子になります。
予防としては、定期健診で胃カメラ検査を入れておくことだそうです。検査の際には「のどと食道が気になるのでしっかり見てほしい」と一言添えるのがポイントなのだと著者は述べています。
頻尿だが少量しか出ない
1日にトイレに行く回数は人によって違います。6~8回位の範囲でしたら問題ないと思います。
一方で、頻繁にトイレに行きたくなり、しかも少ししか出ない人もいます。この「頻尿だけど、あまり尿が出ない」は、膀胱炎や膀胱がんなど膀胱のトラブルのサインです。
成人の一度の排尿量はおおよそ200~400ccなので、一度に10秒以上の尿が出る場合は問題ない可能性が高いでしょう。
それが2、3秒で止まり、それを昼間に何度も繰り返すようなら、膀胱がんを疑います。膀胱がんになる原因は、膀胱が体中の老廃物を集めて尿として排出することに関係しています。その中に発がん性物質が含まれていたら、たまっている間に悪影響を受けてしまいます。
発症リスクとして最も大きな要因と考えられているのは喫煙です。男性の50%以上、女性の約30%の膀胱がんは喫煙により発生するという試算がある。また、ゴム、皮革、織物、色素工場で使用するアニリン色素、ナフチラミン、ベンチジンといった化学物質への慢性的な接触も関係すると言われています。
夜間3回以上トイレに起きる
男性特有の病気に、前立腺のトラブルがあります。男性は50歳を過ぎると前立腺が硬く、肥大してきます。
前立腺と膀胱による頻尿の違いは尿の ゛勢い” にあります。「頻尿&少量」が膀胱の症状でしたが、「頻尿&チョロチョロ時間がかかる」が前立腺の症状です。
ただし前立腺肥大症の可能性がある高齢男性が膀胱がんになった場合は、この限りではありません。
前立腺がんはステージ3までの5年生存率が100%と、とくに早期発見・対処が重要ながんです。検査には、腫瘍マーカーのPSA(前立腺特異抗原)検査が、精度が高くお勧めです。
乳頭がかゆい
現在、乳がんは早期発見で100%治せるがんと考えられるようになってきました。ただし、乳がんには初期症状がほとんどありません。唯一、早期で判断できるサインの一つがしこりです。乳がんのしこりの特徴に、でこぼこしていて硬く、動かないことがあげられます。
乳がんの発症部位は乳房の上部が約7割を占めます。特に脇側の上部に発症しやすいので、定期的に触診してみてください。
乳がんの9割以上は乳管がんです。乳管がんの一部では、しこりが出ないこともありますので、その場合は、乳頭から血が出たり、乳頭がただれてかゆくなったりという症状が出ます。触診の際には、乳頭をつまんで異常な分泌物が出ないかもチェックしてください。
なぜかウエストだけ太ってきた
卵巣嚢腫という病気があると、ウエストのふくらみのほか、便秘や頻尿、下腹部痛などの症状が特徴です。
卵巣のう腫の9割は良性です。ただしその一部は閉経後にがん化する恐れも指摘されています。
また、良性であっても、のう腫がクルンとねじれる卵巣捻転が起きることもあり、腹膜炎をおこし命にかかわる場合もありますので注意が必要です。
生理以外の不正出血が続く
子宮がんには「子宮頸がん」と「子宮体がん」の2種類があります。子宮頸がんは若い女性に、子宮体がんは中年以降の女性に多いがんです。
ともに生理以外の不正出血で気づくケースが多くあります。一般の検診で子宮頸がんの検診は簡単で、希望すれば受けられますが、子宮体がんの検査はオプションでの追加となるそうです。
緑がかった痰が出る
痰は炎症が起きた場所によって病名と痰の色が変わるのです。のどぼとけより上の部分で炎症が起きていたら上気道炎、いわゆる風邪です。この場合症状は比較的軽く、痰の色は透明に近い色です。
のどぼとけの下で炎症が起きるのが、気管支炎。ややこじらせた風邪で痰の色はちょっと黄色くなります。
さらに炎症が奥まで至ると肺炎です。肺炎の痰は緑色で、さらに悪化すると血液が混じった鉄さび色になります。
「透明→黄色→緑色→鉄さび色」という具合に、痰の色で病気の重症度がわかると覚えておきましょう。
軽い運動で左胸痛
狭心症は、動脈硬化によって心臓の血管が狭くなり、血液や酸素がうまく心臓の筋肉に送られなくなった状態です。安静時は何ともないのに、運動をすると心臓のある左胸にウッと締め付けるような痛みが襲います。最悪の場合、狭心症が引き金となって心筋梗塞が起こり、死に至ることさえあります。
ある程度動くと痛くなり、それが繰り返される病気で、とくに「休めば痛みが治まる」というのは良くないサインです。
狭心症と心不全の違いは、狭心症では胸の痛みが起きて、心不全では息切れがあらわれる点です。またピンポイントで「胸のここが痛い」と指をさせる場合は、心臓病ではなく肋間神経痛のことが多いと言われます。
ただどんな場合にも、胸の痛みがある場合は、念のため病院に行くことをお勧めいたします。
異様にのどが渇く日が続く
無性にのどが渇いたり、頻尿・多尿、体重減少などがあれば、糖尿病を疑います。糖尿病を放置していると、失明、人工透析、脳・心筋梗塞などの不具合が起きます。血糖値が高い状態ですと、血管が傷ついてボロボロになるため、この様な怖い症状が起こるのです。
初期の糖尿病ならば、食事と運動に気を付けていればきちんと管理できます。なお、糖尿病は家系によってなりやすさが違ってきますので、家族に糖尿病患者がいる場合は特に注意が必要です。
のどの奥に白いカス
扁桃腺が腫れるのが扁桃炎で、悪化すると、のどの奥に白く汚いカスがたくさんついてきます。白いカスは化膿した膿です。最初は唾をのむと痛いとか、ご飯がのどを通りにくいといった状態ですが、いずれ水を飲むのも難しくなり、最後は扁桃腺が真ん中でくっついてしまい、呼吸するたびに、ヒューヒューと音がするようになります。そしてついには息ができなくなり、救急車で病院に運ばれるのです。軽く見ていると死に至ることもあるのです。
昔は耳鼻科で扁桃腺を切除する手術が行われていました。今は基本的には行っていないそうです。扁桃腺はリンパの塊のような組織で、体の免疫システムとして最前線で働いていることがわかったからです。
免疫力を落とさないために、睡眠や食事に気を付け、もし症状が長引くようなら、単なる風邪とは思わずに早めの受診を!
油ものを食べたときだけ右わき腹が痛む
食後、特に油ものを食べたときに右わき腹の肋骨の下、指でえぐり込めるあたりの痛みは、胆石を疑ってください。
胆のうから胆汁が出ていく管に胆石が詰まってしまうと、胆のうや胆管がパンクして破裂し、命にかかわることもあります。
胆石になりやすい人の特徴は、「4つのF」です。
- Forty(40代)
- Female(女性)
- Family(家系)
- Fat(肥満)
この条件に当てはまる人は、健診の際に、オプションで胆のう超音波(エコー)検査を加えるといいでしょう。
片足だけの痛み、違和感が続く
片足だけの痛みやしびれは、腰椎椎間板ヘルニアの可能性があります。椎間板が何らかの原因で飛び出して、坐骨神経を圧迫した場合は、坐骨神経痛と呼ばれる痛みや違和感が、臀部や足先にかけて起こります。
このとき、片足にだけ症状が出ることが多いのも特徴です。
ただし、臨床上、腰痛の85%は原因不明で、残り15%のうち、椎間板ヘルニアが原因であると特定できるのはわずか5%程度に過ぎないといわれています。
逆にMRI画像診断で椎間板ヘルニアがあると判明した方でも、無症状の方も多くいます。
私も腰痛や坐骨神経痛は、ヘルニアだけにこだわらないで見ていった方がいいと思います。片足に痛みやしびれが出るその他の疾患として、脊柱管狭窄症や閉塞性動脈硬化症もあります。
痛みとは
現在、患者が病院を受診する一番大きな要因は痛みです。高齢社会にある日本では、約2000万人のヒトが慢性痛があると推計され、高齢者では3人に1人が慢性痛をかかえているのが現状です。
痛みの最も一般的な原因は筋骨格系の病気です。“痛むから”と過度に安静にして運動不足が続くと、筋力が低下します。すると体をうまく支えられなくなり、膝・腰への負担が増して痛みは慢性化することが分かっています。また痛みが治らないことへの不安や心配、職場・家庭でのストレスは、痛みを慢性化させる傾向にあります。
病院での痛みの治療の二本柱は、薬物療法と運動療法ですが、痛み止めの薬には副作用もあります。整体やカイロプラクティック、オステオパシーなどの代替療法も大変有効ですので、選択肢の一つに入れてもいいと思います。
自分の痛みを感じることは大切ですが、人の痛みを理解することも大切で、私も臨床家なので次の言葉を胸に刻みたいと思います。
ひとが痛みを感じる時、彼は生きている。人が他者の痛みを感じる時、彼は人間である。
アントン・チェーホフ(ロシアを代表する劇作家であり、短編小説家)
急に寒がりになった
「元気ホルモン」である甲状腺ホルモンが低下し、脈拍が上がらず、やたら寒がりになります。また胃腸の働きが落ち、新陳代謝も落ちるため、食欲がないのに太りやすくなるのも特徴です。精神的にも無気力になってしまいます。
加齢とともに甲状腺機能は低下する傾向にあり、それを認知症やうつ病と勘違いする方も多いようです。甲状腺機能低下症は「治る認知症」とも言われています。
なお、甲状腺機能低下には、わかめや海藻などヨードを含むものの摂り過ぎは良くないと言われます。しかし、食べ物で甲状腺の量が変わることはありません。極端にとり過ぎなければそこまで気にしなくてもいいでしょう。
心当たりのない腰痛が続く
原因不明の慢性的な腰痛が続く場合は、「心因性の痛み」が疑われます。腰痛の中には、うつ病から来るものが意外に多いのです。「腰痛は心の叫び」と言ってもいいのです。
最近では、65歳以上の高齢者がうつ病にかかる「老人性うつ」も話題になっています。心因性の症状としては腰痛以外にも頭痛や肩こりなどもあります。
最近の研究からは心が病んでいる・・・のではなく、脳の機能的な変調による事が解明され始めており、中枢神経障害性疼痛と呼ばれることが増えてきています。
心当たりのある方は、専門機関にご相談ください。
気分転換として、楽しめる趣味やコミュニティを見つけたり、生活リズムを整え、適度な運動な運動を心がけましょう。
筋トレは抗うつ剤と同等かそれ以上の効果があると言われていますので、腰痛で辛い中でもできる筋トレを行ってみてください。
まとめ
放っておくとこわいとは、単に恐怖心をあおっているのではなく、体の声に耳を傾け、早めに対処することで、重症化や手遅れになるリスクを減らしましょうということです。つまり体を大切にしましょうということなのです。
================================
肩こり・腰痛・坐骨神経痛・椎間板ヘルニア・ぎっくり腰・めまい・頭痛・脊柱管狭窄症・自律神経失調症・五十肩・膝の痛み、股関節の痛み等、様々な症状の根本原因を施術する整体治療院 。あん摩・マッサージ・指圧師の国家資格取得者「札幌 キネシオロジーの谷井治療室」です。
全国どこでも遠隔施術も承ります。https://www.taniithiryousitu.com/distant-healing/
札幌市営地下鉄中島公園駅から徒歩1分と好アクセスです。
ご予約は TEL: 011-211-4857 にお電話下さい。
腰痛や肩こりの改善なら札幌市の整体|国家資格あん摩マッサージ指圧師の谷井治療室トップページへ
北海道札幌市中央区南9条西4丁目3-15AMSタワー中島1503号室
健康と医療ランキング
にほんブログ村