幅広い学び

三波春夫像
【三波春夫】

三波春夫と言えば昭和を代表する歌手の一人で、1964年の東京オリンピックの歌『東京五輪音頭』や1970年の大阪万博のテーマソング『世界の国からこんにちは 』を歌ったのは三波春夫です。

今回は、三波春夫のエピソードをご紹介します。

『彼は若い時代、浪曲家を志望していたと言われます。生地の新潟で、毎日海辺に出ては、「何をなにしてなんとやら~」と、浪花節の練習に明け暮れていたそうです。そんな不遇の時代、彼のスポンサーが、ある人物を紹介してくれました。

「有名な歌舞伎役者が街にやってきたので、あなたも是非合って、指導を受けてみたらどうか」ということでした。そこで彼は、俳優が泊まっている宿を訪ね、面会いたしました。その折、その歌舞伎役者は彼を見て、

「あなたは何を勉強しているのですか」と尋ねたそうです。

「ハイ、浪花節を勉強しています」と答えると、怪訝な顔をして、

「あなたは浪曲家でしょう。浪曲家が浪花節を勉強するのは当たり前じゃないですか。他に何を勉強しているのですか。一人前の浪花節語りになるために他にどういう勉強をしているのですか、と私は聞いたのですよ」と。

こう言われた彼は、頭をガーンと殴られたような衝撃を受けたと述懐しています。思わず、「分かりました。ありがとうございました」と叫んで、彼は逃げるようにその場を下がり、それ以後、様々な勉強を重ね、ついに歌手として世に出、大成したわけです。』  (国際スコーレ協会 「かく生きてこそ」より抜粋)

よく聞かれる言葉に、「富士山はなぜ高いのか?」という問いかけがあります。

その答えは、「裾野が広いから」となるそうです。

「一芸に秀でる者は多芸に通ず」と言いますが、芸とは道であり一日二日で出来るものではなく、長い年月をかけて修行して習得するものです。そこには当然、精神性も要求されます。逆に言うと精神性(内面の充実)無くして、芸(道)の習得はあり得ません。

小手先のテクニックだけなら、人間としての内面の成長が伴わなくても習得可能ですが、それでは本当の芸とは呼べないと思います。

一芸に秀でる位のレベルの人は、人間の格としてもそれだけのものを持ち合わせているということです。それだからこそ、多芸に通ずることが容易なのではないでしょうか。

そもそも一芸に秀でるものは、そのレベルに到達するまでに多芸を身に着けているからこそ、そこまで到達できたともいえます。

専門家が、専門の勉強をするのは当たり前で、専門バカになってはいけないという教訓であり、幅広く学び続けることの大切さを再認識させられました。

三波春夫さんは、よく「お客様は神様です!」というフレーズを言っていました。技術者や職人という人たちは、ややもすると自己実現や自己満足の世界に陥ります。でも、よく考えてみてください。その芸や技術、技能は誰のためのものですか?

答えは一つ! それはお客様のためです。

お客様が本当に喜ぶこと、本当に求めることを追究することが、真の芸道だと思います。そのためには専門以外のあらゆることを学ぶ姿勢がなくては、本来の目的を達成することはできないでしょう。

ノムさんでおなじみの野村克也さんは、「人間的成長なくして、技術の向上なし」と述べられていました。技術向上のためには、人間力も必要ということです。

治療の勉強

私も、カイロプラクティックオステオパシー、整体治療などの専門的な勉強だけでなく、幅広い学びが必要だと思っています。

私自身も柱としている治療テクニックがあるのですが、そればかりを行っていた時には、気づかなかったことが、ほかのテクニックの勉強を深めることで出てきたのです。

専門的になればなるほど、その一点に関してはレベルが高くなっていきますが、それ以外の学習という肉付けがないと、幅や深さが足りなくなります。

また、ほかのテクニックの勉強をしてみて気づいたのですが、今まで自分が専門的に研鑽を積んできたテクニックを、いったん外から客観的に、俯瞰してみることができるようになったということです。

そうすると、今まで自分が行ってきたテクニックの長所と短所が良く見えてくるのです。結果として、自分の治療技術の向上につながるという良い循環になりました。

一つの技術にこだわるとは聞こえがいいですが、実はそこにはどこかに甘えと怠惰と、成長意欲の低下があるのです。

新しい世界に飛び込むことは、それなりの苦労がともないます。その痛みを厭わずチャレンジしていくことが最も大切で、その変化を拒否した時点から、自分自身の成長は止まり、衰退していくと思うのです。

カイロプラクティックやオステオパシーなどの治療技術は日進月歩です。医学的な知識も10年前のものなどは、今は覆っているものもたくさんあります。常に進化向上していかなくては、時代の変化に対応できません。

私もあらゆる面でまだまだ足りないと反省し、これからもあらゆる分野を学び続けてまいります。

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