関節の遊び

精神科医の斎藤茂太さんが、長寿を保っている人たちを観察し、長寿を保てる人の特徴として「心に余裕のある人々である」と結論づけています。

斎藤さんは心の余裕を、具体的にどういうものかを次のように述べています。

  • 人づきあいがうまい。(友人が多い)
  • 常に前向きの姿勢を持っている。
  • 本業以外の趣味を持っている。
  • 他人のせいにしない。
  • 好奇心が旺盛。
  • ストレスを恐れず、むしろ楽しむ。
  • 仕事を道楽と心得る。
  • ユーモアを忘れない。
  • 何事も後悔しない。

さらに、そのためにどうしたらいいかの処方箋として、STRESS(ストレス)の六文字で表現して次の項目を上げています。

  • S・・・スポーツ
  • T・・・トラベル(旅行)
  • R・・・レクリエーション
  • E・・・イート(食べることを楽しむ)
  • S・・・スリープ
  • S・・・スマイル(笑う患者ほど治りが早い)

これらの様に、心に余裕を持たせるには物事を楽しむこと、遊び心をもって行うことに通じます。

以前に書いたブログに「関節にも遊びは大切です」というものがあります。ここでも書いたように、骨格の関節も、人の心も遊びが大切だと思います。

すべてのものに「遊び」や「間」があり、それが無いと「間抜け」になってしまいます。私が行っているカイロプラクティックオステオパシーの施術でも、この関節の遊びを改善するように調整しますが、その治療と治療の感覚もまた必要で、毎日やればいいというものではないのです。

関節が動くためには、関節腔(かんせつくう)という隙間が必要です。関節は関節包(かんせつほう)という軟部組織で守られています。

また、靭帯(じんたい)や筋肉などで、関節を構成する骨がずれたり脱臼しないようにしっかりとサポートされています。

関節包の内側は、関節軟骨(かんせつなんこつ)や滑膜(かつまく)で守られています。関節腔(かんせつくう)の中には、関節の動きをなめらかにする潤滑液である滑液(かつえき)が滑膜から分泌されています。これによって関節がなめらかに動くのです。

この様に関節にも関節腔という隙間がないと、滑液が関節内に循環できないので、関節としての正常な機能を果たせないのです。

遊びから学ぶ

遊びの話が出たところで、ここでちょっと私の子供の頃のお話をさせていただきます。

『スタンド・バイ・ミー』(Stand by Me)という1986年公開のアメリカ映画がありますが、私も子供の頃は、ろくに勉強もせず遊んでばかりいました。特に夏休みなどは、朝のラジオ体操が終わってから、朝食を済ませ、すぐに友達と遊びに行き、真っ暗になるまで泥だらけになって遊んだものです。

今思うと、スタンドバイミー以上の危険なことも平気でやっていました。

私の住んでいた町田市森野という所は、東京都のはずれで、神奈川県とは境川という川を挟んで隣り合う田舎町でした。

ある日、上級生のK君と川向こうの雑木林にクワガタをとりに行くことになりました。いつもなら遠回りをして、境川にかかる「ひのき橋」を渡って川向こうの雑木林に行くのですが、その日に限ってK君が川の上に架かる旧国鉄の横浜線の鉄橋を渡っていくと言い出したのです。

その当時の横浜線は、のどかな単線で、1時間に数本位しか電車が通っていなかったと思います。鉄橋といっても大変粗末なもので、線路の左右には柵は無く、枕木の下数メートルには境川が流れている状況です。しかも、枕木と枕木の間からは真下の川が丸見えなのです。(渡っている時はけっこうスリルがありました)

下の写真がその現場で、手前のガードレールが、ひのき橋という橋で、いつもはここを渡って写真奥の雑木林に行きます。

写真の奥に架かる鉄橋が子供の頃に渡っていた横浜線の鉄橋ですが、当時はこの写真のような立派なものではなく、本当に粗末なものでした。

私の家は写真左に映っている家よりもさらに奥に200メートルくらい行った所にあったので、この鉄橋を渡るのが一番の近道になったのです。

川の写真

K君と線路のある土手をよじ登り、電車が来ないことを確認して、K君の後に続いて鉄橋を恐る恐る渡ります。枕木の上を渡っていくのですが、万が一足を滑らしたら、下の川に真っ逆さまです。よくこんなことしていたなと、今は反省していますが、あの頃はそれも遊びの一部だったのです。

この写真の境川は、当時はもっと水かさがあったと思います。

この写真の左奥に当時は飯場(はんば)と呼ばれる、プレハブの土木工事労働者の作業員用の宿泊施設がありました。そこに転がっていた空きドラム缶を二つ拝借して、それを同じ飯場で調達したロープで縛り、上にベニヤ板を渡してイカダをつくり、この川に浮かべて遊んだりもしました。

これは近所のガキ大将のI君を中心とした数名で行ったのですが、イカダが途中で座礁して動かなくなったので、ガキ大将の命令で、下っ端だった私と数名が川に入りそのイカダを引っ張り出したのです。

実はこの川の100メートルくらい上流に、し尿処理場があり、その処理水がこの川に流れていたのです。そのため、この一部始終を眺めていた近所の大人たちに、この川に入ることがいかに汚いかと、バカにされました。

私も汚いことはわかっていましたが、ガキ大将の命令は絶対なので逆らえません。これも今思い返せば楽しい思い出です。

今の様にゲーム機やスマホなどもない時代だったのと、私の住んでいた地域が低所得者向けの都営住宅だったため、みんな豪華なおもちゃなど持っていませんでした。そのお蔭で、身の回りにあるもので、自分達で遊びを考える知恵を働かせました。

5寸釘で、釘刺しもしました。竹藪に入って、竹を切り出し、それを加工して刀をつくり、チャンバラもしました。こういうことでノコギリや切り出しナイフの使い方も自然と覚えました。

その他にも、魚釣り、ザリガニ釣り、虫取り(カブトムシ・クワガタ・カマキリ・バッタ・セミ、トンボなど)、凧揚げ、コマ回し、めんこ、ビー玉遊びなども私だけではなく、昭和40年代~50年代の子供たちはみんなしていたと思います。

公園で野球もよくしたものですが、都営住宅が2階建てだったので、ホームランで屋根の上にボールが乗ってしまうと、下っ端だった私はそのボールをとりに行かされるのです。

その方法は、1階から屋上に繋がる雨どいをよじ登って屋上に上がりボールを下に投げて、同じように降りてくるのです。

1階と2階の間と、屋上の部分には、ひさしが有って、これが高床式倉庫のネズミ返しの様になっているため、ここを乗る超える時が最も技術がいるところです。ハッキリ言ってこっちの方が、横浜線の鉄橋渡りよりも数段危険なのです!

今、冷静に考えると、良く生きていたなと思うほどです。(良い子は絶対まねしないでくださいね!)

ここまでの私の体験談は、普段の遊びのほんの一部で、とにかくあらゆる遊びをやり尽くしたということです。

でも、これらの遊びは、単なる遊びではなく、私の心も体も鍛えてくれたのです。今の自分があるのも、子供の頃に存分に遊んだ経験が財産としてあるからだと思います。

「人生に必要な知恵はすべて幼稚園の砂場で学んだ」とロバート・フルガムの本のタイトルにもある通り、子供時代の遊びが、その後の人生の生きる力になってくれます。

しかし、今残念に思うのは、自分の子供達に思いっきり遊ばせてあげられないことです。昔は子供達だけで群れになって遊んでいましたが、今の時代はガキ大将もいませんし、子供たちの数も少なく、遊び場も限られ、習い事などでみんなが揃うことが無くなりました。

遊びと言う貴重な学びを経ないで、大人になることの弊害が、いかばかりかと本当に危惧しております。

「大人の遊びはお仕事と呼ばれます。 子供の遊びも似たりよったりなのに、大人は罰するのです」

 ≪出典≫ ローマ、アウレリウス・アウグスチヌス

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