忍者に肥満はいない

忍者イラスト

全てのダイエットは忍者に通ず。

今回ご紹介する書籍は「忍者ダイエット」植田 美津江(うえだ みつえ)著、サイドランチより出版されています。

巷には「簡単に」「すぐに」「今日からできる」などのダイエット法が山の様にありますが、本当にそんなにすぐに効果が表れるのでしょうか?

戦国時代などに大活躍した忍者は、忍び足で歩き、疾風のごとく風を切って走ったり、飛んでみたり。任務を全うするためには、忍者が太って動きが鈍いのではお話になりません。

とはいっても、ダイエットの道のりは、険しく厳しいもの……。

忍の字

忍者の「忍」には、「耐える」という意味と、「ひそかに隠れる」という意味があります。

「忍」という字は刃の下に心と書きます。真剣をも受け止める心をもつことによって、何物にも動じない心、精神を養うものになる。

それと同時に、食欲や怠惰な生活に負けそうになったら、心の刃によって断ち切って、耐え忍び自分をコントロールすることができる人を、ここではダイエット忍者と呼ぶのです。

そして、ストレスに強くなると、太りづらくなります。

また、肥満は腰痛肩こりの原因にもなります。

忍者の教科書「萬川集海(まんせんしゅうかい)」には、「正しい心をもって生きること、これぞ忍者である」と記されています。

これは心の贅肉をそぎ落とし、清く正しく美しく痩せることにも通じます。

これから、この様な心を持った「ダイエット忍者」になるための方法をお伝えしますが、強い心は一朝一夕につくれるものではありません。

忍者の最大の敵は忍者です。言い換えればダイエットの最大の敵は己自身になります。

武田信玄画像

甲斐の国の戦国大名である武田信玄は次のような言葉を残しています。

自分のしたいことより、嫌なことを先にせよ。この心構えさえあれば、道の途中で挫折したり、身を滅ぼしたりするようなことはないはずだ。

(武田信玄 )

では、どうしたら成功できるのかを考えてみたいと思います。

ダイエットの意味

長寿遺伝子というものを聞いたことがありますか。

人間の老化に関する遺伝子で、マサチューセッツ大学のレオナルド・ガレンテらが1999年に見出したものです。

別名サーチュイン遺伝子とも呼ばれます。この遺伝子のスイッチをオンにする方法があります。

一匹の猿には通常通りの食事を摂らせ、もう一方の猿には少なめの、よく言われるように腹八分目の食事を摂らせたのです。

その結果、腹八分目の食事を続けた猿の毛並みはふさふさとし、まなざしは健康的で潤っています。

毛から覗く皮膚も張りがあり、何より動作がスムーズで、明らかに普通の食事をしていた猿より若くハツラツとした様子がはっきりと見てとれました。シワの数も格段に違います。

同じ環境で育てたにもかかわらず、食べ物の量を少なくしただけで2匹の猿には5~8歳以上の差が出ました。

この研究によって、長寿遺伝子をオンにする方法は、「食べ過ぎない(腹八分目)を守る」ことであることがわかったのです。

長生きしたい、若々しくいたいと思う人は、このことを知っただけでダイエットができるかもしれません。

ダイエットを成功させる秘訣は「意志の力」ではなく「気持ち」にあるのです。

この様に食べ過ぎは体の酸化と老化に関わります。身体がサビ付くと関節や椎間板などもサビ付き、その結果椎間板ヘルニアや脊柱管狭窄症などにもなりやすくなるので注意が必要です!

ダイエットと忍耐力

忍耐力に関する有名な実験があります。米国の心理学者ウォルター・ミシェルが1968年に行ったもので今でも忍耐力と脳の関係などに良く引用されます。

実験は以下の手順で進められました。

マシュマロ実験
  1. 対象者である4~5歳の子供およそ200人を一つの部屋に集めます。
  2. 子供たちを椅子に座らせ、その前に、マシュマロを一個乗せた皿を置きます。
  3. 実験者は「私は出かけるので、マシュマロは君たちにあげよう」と告げます。
  4. 「15分で戻ってくるから、それまで待つことができたら、もう一つマシュマロをあげるよ」と伝えます。
  5. さらに、「15分待てない時は、ベルを押すとマシュマロを食べることができる。でもその時は、マシュマロは一つだけだよ」と話し、部屋を出ます。

結果は、ほとんどの子供は、我慢できずに15分以内にマシュマロを食べてしまいました。待った時間は平均で2分。

しかし、25%の子供は15分間我慢してマシュマロを2個食べることができました。

この実験ではわかったことは、我慢できた子供たちは決して歯を食いしばって誘惑に耐えたわけではないということです。

では、どんな風にしてマシュマロを我慢したのか?

その答えは実に単純、マシュマロから「気をそらす」ということでした。つまり、マシュマロを見ないようにしたり、ほかの作業をしたりとマシュマロから距離を置いたのです。

人間の意志の力が限られたものであることを子供たちなりに理解し工夫して誘惑を克服しました。

肝心なのは意志の力ではなく、意識するイメージの強さです。忍耐力を鍛えるといった苦行をせずとも、想像力を膨らませ、イメージすることによって、人の意志の力を強めることができるのです。

これはダイエットにも役立つ考え方で、これなら皆さんでも出来るかもしれないと思いませんか?

ダイエットに必要な能力

孫氏の兵法では有名な「彼を知り己を知れば百戦殆うからず」という言葉があります。これはダイエットにも活用できます。

孫氏の兵法の中でも「戦略的判断」という言葉が重要になります。まずダイエットに必要な己の能力は何かということです。それを以下に示します。

  • 忍耐力
  • 根性
  • 精神力
  • 運動能力
  • 知力(考える・知る・創造する)

ダイエットは戦いです。知力で戦略を練ることが大切になります。

また、真のダイエットは楽ではありません。簡単で安直なものは本質ではなく、根本から覚悟を決めて変革するのです。

プロの減量を見ればわかります。ボクサーやその他の減量のあるスポーツ選手が安直な方法で行っているでしょうか。

やはり本物は王道を行っています。だからこそ計画性をもって戦略を立て、たゆまぬ努力が必要になります。

整体治療を行う立場から感じることは、腰痛でも肩こりでも安直に治す方法や山の様にありますが、残念ながら、そういったものは、どれも本質をついていません。

やはり根本的に問題の本質を改善しなくてはいけません。当院ではキネシオロジーという検査法を用いて、患者様の腰痛や肩こりの真の原因にアプローチいたします。

何事も王道を行くことが最も近道になるのです。

ダイエットの動機

食べたい欲求と痩せたい欲求を比べて、痩せたい欲求が勝った人がダイエットを成功させるのです。

その動機は様々です。目標を達成したい、健康やほしいものを手に入れたい、人より優位に立ちたいなど、その意識が強ければ強いほど、食べたい欲求に勝てる確率は上がります。

実はダイエットに成功しやすい性格の人がわかっています。それはどんな人かというと、「ダイエットに成功するのも失敗するのも自分次第」と考えられる精神的に自立した人です。

また、次のような答えもわかっています。「簡単に痩せるといったダイエットに手を出しても、痩せることは困難である」ということです。

「簡単に痩せる」に飛びつく人は、そもそもダイエットには向いていません。簡単にはじめたと同時に、挫折も簡単にやってくるのです。これは腰痛や肩こりの治療にも言えることです

ダイエットと呼吸

呼吸とは、人が自然に行う最も長時間な運動です。ダイエットとは、いわば心の修行です。それには瞑想と丹田呼吸が大切になってきます。

呼吸法の基本は、深く、ゆっくり行うことです。そして丹田という体の「芯」を意識することです。

丹田呼吸法のやり方は次の要領で行います。

  1. 胸を大きく張り、背筋を伸ばして体の中心を意識する
  2. 丹田を凹ませながらゆっくり時間をかけて吐いてゆく
  3. 丹田を大きく膨らませるイメージで鼻から大きく吸気する

この呼吸法で心身ともにダイエットの一日をスタートさせてください。

歩行は最高の有酸素運動

普段行っている歩くという運動を極めるだけでも、ダイエットにはとても効果的です。

抜き足・差し足・忍び足の忍者

忍者にも「足並み拾ヶ条」なる10の歩法が伝わっており、「抜き足、すり足、しめ足、とび足、片足、大足、小足、きざみ足、走り足、常の足」の習得を心得るべし、とされています。

「抜き足・差し足・忍び足」これは忍者の代名詞のような歩き方で、足音を立てずに進む歩行術です。

つまり一歩一歩を丁寧に歩いているということで、遅筋を使ったスロートレーニングにも通じるものがあります。

現代生活において、足音を立てずに忍んでゆっくりと歩く必要はありませんが、ダイエットにおいて自分の足で歩くことはとても重要です。

東海道五十三次、日本橋

ちなみに江戸時代の庶民は旅において一日に30~40kmも歩いていたそうです。これは、江戸日本橋から保土ヶ谷 8里9町(32.4km)、または、戸塚 10里18町(41.2km)までの距離に相当します。

因みに現代の成人男性の一日の平均歩行距離は、約5.3kmといわれます。これでは日本橋から品川宿 2里(7.9km)までも到達できません。現代人も、もう少し歩く距離を伸ばしたいところです。

また、よく歩く人に腰痛患者は少ないのです。逆に現代人はデスクワークが増えて腰痛が急増しています。腰痛予防のためには、歩行が必須ですので、皆さんも楽しんで歩きましょう!

食事は体内に異物を取り込む行為

口の中に入れた異物は、自分の一部になるので、たった一口であっても、忍者のマインドをもって、抜かりなく、吟味し、噛みしめて飲み込むことが求められます。

また、よく噛むことで満腹感が得られ、健康管理にも役立ち、ダイエットしつつ、長寿の要素も取り入れられます。

よく噛むためにお勧めなのが、スルメと煮干しです。これらをおやつにすると、栄養価もあり、よく噛むため食べ過ぎも抑えられます。

咀嚼すると、唾液が多く分泌され、殺菌・消化吸収作用が増し、噛めば噛むほど痩せると心得ることが大切です。

そのほかの食材としては、唐辛子と生姜と発酵食品がおすすめです。唐辛子に含まれるカプサイシンは、交感神経を刺激し脂肪を燃えやすくします。

生姜は、加熱前は、ジンゲロールという成分が多く、免疫力向上や鎮痛効果が期待できます。

加熱後は、ショウガオールが増え、胃腸を中心に血行促進し、体を温めます。体が温まるということは、全身の血行もよくなるということで、これは腰痛や肩こりの改善に非常に役立つのです。

発酵食品は、漬物、納豆、みそ、しょうゆ、酢など、どれもダイエットにはもってこいのものばかりです。

食欲に負けない大望を抱く

石田三成

石田三成は、「関ヶ原の戦い」で敗れた後に六条河原で処刑される時、警護の者に「喉がかわいたので、白湯でもくれないか」と言いました。

しかし、水がなかったので代わりに干し柿を渡されましたが、石田三成は「干し柿は痰の毒だからいらない」と言って断ります。

すると、その警護の者は「これから死ぬ者が健康状態を気にしてどうする」と言って、石田三成を笑いものにしました。

石田三成は「大義を抱く者は、最後の瞬間まで命を大切にするべきだ。それほど私は本望を遂げたいと思っているのだ」と言い、笑っていた警護の者らを黙らせたのです。

死の直前まで大義、大望を抱き、己の健康を気遣う姿は立派であると思います。

健康のため、ダイエットのために頑張るというのではなく、もっと大きな目標達成のために健康になる、という大きなスケールで考えるとダイエットも挫折しなくなると思います。

食の極意はバランス

植物の知識に長けていた忍者は、毒草や薬草に関する幅広い知識をもっていました。

実は毒も薬も表裏一体、全ては使い方次第で、これは食にも同じことが言えます。

巷には食事にまつわる様々なダイエット法が溢れています。特定の食品やサプリメントに偏るのではなくバランスよく食べることが大切です。

結論から言えば、人は正しいバランスで食事をしている限り、肥満にはなりません。

その中でまず大切なのが、「食材を丸ごと食べる」ことです。精製された穀物や加工され過ぎた食品は栄養バランスが崩れていますので注意が必要です。

お米や雑穀などもあまり精製されすぎたものよりも、玄米や5分づき米などにしてみたり、野菜なら皮や葉の部分も全部食べたり、魚も小魚であれば頭から尻尾まで全て食べるのが良いのです。

忍者ダイエット食

食品表示には原産地や原材料などの記載がありますが、これにもいろいろな抜け道がありますので、全てを信じることはできません。

忍者ダイエットでは、「中身を把握しているもの」を「忍者の食してよいもの」とし、これらを「忍者食」と名付けます。

そうするとできるだけ加工食品は避け、自炊することです。以前ある本に健康のために「腐るものを腐る前に食べる」と書いてありました。

コンビニなどで売られているお弁当やおにぎりなどは、ちょっとやそっとでは腐りません。添加物のオンパレードで、表示義務のないものを含めたらどれだけの食品添加物が入っているかわからないのです。

その反面、栄養素は加工の段階で低減しており、見た目はキレイだが中身のない栄養バランスの悪いものになっています。

また、植物油は原材料に表記されないので、知らずに多量の植物油を摂取してしまう可能性があります。

この様なものは、ダイエットの敵になります。お毒見役のいない現代では、体の中に取り込むものは自分自身でよく吟味することです。

外食はダイエットの敵

外食の食べ物は、中身がわからず、無駄にダイエットの妨げとなるものを入れ込んでいる可能性もあります。

外食の隠れ刺客オメガ6

植物性の油は体に良いと言われていますが、どうやらそうでもないのです。植物油に含まれる不飽和脂肪酸は全部で3種類あります。

  • オメガ3(α-リノレン酸、EPA、DHAなど)…アマニ油、シソ油、青魚
  • オメガ6(リノール酸など)紅花油、大豆油など
  • オメガ9(オレイン酸など)オリーブオイルなど

健康的なオメガ3とオメガ6の比率は1:2ほどです。

しかし、現代の日本人の多くは、1対5~10の割合でオメガ6を過剰に摂取しています。特に外食や加工食品に多く含まれている場合もあるので、注意が必要です。

オメガ6は過剰に摂ると肥満だけでなく、炎症を起こしやすい体質になり、アレルギーや腰痛、肩こりなど様々な病気や症状の原因になります。

ダイエットと心

意志の力はとても弱く「やる気エネルギー」はすぐに切れてしまいます。この「やる気エネルギー」が切れそうになったら「癒し」の力を使うことです。

挫折しそうになったら「癒しの力を使った充電期間」が訪れたのだと考え心身ともにリフレッシュすることが必要です。

瞑想・呼吸法や入浴、散歩などで自分の精神をコントロールできれば、肉体のコントロールもたやすいのです。

腰痛や肩こりもそうですが、ストレスが増えると症状も悪化します。

忍の精神でダイエットを行う上で苦しくなったときは、自分を追い詰めないでリラックスしてください。

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肩こり・腰痛・坐骨神経痛・椎間板ヘルニア・ぎっくり腰・めまい・頭痛・脊柱管狭窄症・自律神経失調症・五十肩・膝の痛み、股関節の痛み等、様々な症状の根本原因を施術する整体治療院 。あん摩・マッサージ・指圧師の国家資格取得者「札幌 キネシオロジーの谷井治療室」です。

全国どこでも遠隔施術も承ります。https://www.taniithiryousitu.com/distant-healing/
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